2018年9月10日月曜日

リーズ国際コンクール Round2 の感想?いろいろ…

リーズ国際ピアノコンクールは昨日第 2ラウンドが終わって、24人のコンペチタが 10人に絞られた。→《リーズ国際コンクール: Round2の結果 ♪》

結果発表の前から何人かの演奏を聴いて感想文を書いていたのだが、途中でくじけてしまった…(^^;)。期待した結果と違っていたこともあるが、あまり面白い演奏と出会えなかった…というのもある。

コンクールでは「面白い演奏」が期待されているわけではないのだろうが…。




コンクールが行われているのは University of Leeds の Great Hall という所らしいが、ちょっと古風な講堂みたいでいい雰囲気だ。最大で 550人くらい入るそうだ。

上の写真がステージ、下の写真が客席。平均年齢が高そうなのが少し気になるが…。2階席に並んでいるのが審査委員と思われる。




第 2ラウンドの演奏を聴きながら、以前から気になっている「好きな演奏とそうでない演奏との違い」は何だろう?ということを考えた。コンクールでいろんなピアニストの演奏を聴くのはそういうことを考えるいい機会にもなる。

《リーズ国際コンクール:コンペチタ24人の演奏を聴いてみた ♪》の記事で「音楽性、表現力(何かを表現しようという意思)、音、推進力・躍動感」と「聴いていて面白いかどうか」ということを書いたが、整理すると次の 3つになるような気がする。

  1. ピアノの音の魅力
  2. 豊かな音楽性
  3. 惹きつける面白さ

1. は、私の場合、クリアなタッチ、芯のある美しい音、伸びのある響き、など。…に加えて音色の多彩さ。多彩さには和音のヴォイシングとかパートごとの弾き分けも含まれる。

2. は、音楽としての自然な流れや美しさ、立体的な構成美とか各パートが合わさったときの「アンサンブル」のようなこと。加えて「うるささ」とか不要な雑味がないこと。

3. は、選曲や解釈も含まれるが、何よりも音楽の推進力や躍動感で「いつまでも聴いていたい」と思わせる力。何かを語ろうとする意思のようなものも関係するかもしれない。

…で、このなかで、やはり「惹きつける面白さ(魅力)」が一番大事だと思う。


それで、数人のピアニストの演奏を聴いて、感想を書きかけたのだが、結局まとまらず。そうこうするうちに結果が出てしまった…(^^;)。

一つだけ思ったことを書いておくと…。第 1ラウンドの演奏を聴いて「好きかも…」と思った 3人について、「ピアノの音の魅力」という点では差が出たかな?と感じた。

ロシアの Anna Geniushene は伸びのあるよく響く音で説得力があった。一方で、中国の Yilei Hao はやや骨太で硬い感じ、韓国の Yoonji Kim はやや細くてちょっとパワー不足かなという印象であった。


ところで、Anna Geniushene の読み方を調べていて意外なことを発見した。この人、ルーカス・ゲニューシャス(Lukas Geniusas)の奥さんらしいのだ…(^^)!

ロシア人の名前は男女で語尾変化するのでまったく思いもよらなかった。ということは、読み方は「アンナ・ゲニューシン」かな?

本人の公式サイトのプロフィールにもこう書いてある(↓)。なんと、自分のフェスティバルももっている!そして、2017年のブゾーニ・コンクールで 3位になっている。

"She often plays with her husband, highly-acclaimed pianist Lukas Geniusas, and runs her own festival “NikoFest” in Moscow."


一つ気になったこと、それはエリック・ルーの椅子(↓)。なんか、普通のパイプ椅子みたいなのに座って弾いている。これは変だ、なぜなんだろう?



ウチのカミさんの推測「用意されたピアノ用の椅子に気に入ったものがなくて、たまたまそこにあった椅子に座ったら具合が良かった ♪」…?

私の推測「エリックは腰を痛めていて、楽な姿勢で弾きたかった」…?

誰か、ご存知の方がおられましたら、コメントに書いて戴けるとありがたい…(^^)♪


さて、すでにセミファイナルが昨日から(日本時間で今日の 2:45AM〜)始まっている。今度は、現代曲を含むソロと室内楽。少し楽しめそうだ…(^^)♪



【関連記事】
《リーズ国際コンクール: Round2の結果 ♪》

《Leeds2018》(まとめ記事)


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4 件のコメント:

ウナコルダ さんのコメント...

ぴあさん、おはようございます。
エリックの件、これも私の推測にしかすぎないのですが、たぶん彼は少しでもルプーなりたいのではないでしょうか。レパートリーからもそれが伺えるような気がします。(ただルプーがあの椅子を使うのは身体がささえられないからなのでは?ヴォロドスも然り) 個人的には前回のショパンコンクールで感じた「おっ」という感じは今回あまり感ませんねぇ。あのときはどちらかというとバリバリ系コンペティターが多かったので、そして私たちもだんだんそれに疲れてきたので、彼の演奏がなんだか魅力的に聴こえましたが、みんなが「地味」だとそうでもありませんね。ただこのコンクールはあきらかにオールラウンダーを求めていないようなので、彼もファイナルまで行くような気はします。実力者ではありますからね。

ぴあ さんのコメント...

ウナコルダ さん、おはようございます。
なるほど「ルプーになりたい!」ですか…。格好はともあれ、ちょっと方向性が違うような…(^^;)♪
それにしても「みんなが『地味』…」という感じはよく分かります。聴いていてもなんか「ワクワク感」のようなものが感じられないんですよね…。私は、失礼ながら「面白くない」と言ってしまいましたが…。
まぁ、セミファイナル以降に期待しましょう…♪

ウナコルダ さんのコメント...

おはようございます。返信ありがとうございました。
今回のリーズ全般について言うと、そもそもいくつかプログラムを提出して審査員が選ぶ、というのが私にとっては不可解です。もうひとつのプログラムが何だったのかわかればまた別なのですが。それにコンチェルトを何を選ばれるかでぜんぜん違っちゃいますからね。次回にはまた少し仕組みが変わってそうな気がします。

ぴあ さんのコメント...

たしかに、選ばれなかった方のプログラムも知りたいですね。それに、このルールを読んだとき、準備が大変だろうな〜と思いました。2倍用意するわけですから…。
あと、室内楽をチラッと聴いて思ったのですが、二重奏と五重奏とではリハーサルの負担が、五重奏の方が大きいんじゃないですかね?素人考えですが…。もしそうだとするとちょっと不公平?