弾いているピアニストから考えると、意外と?人気曲なのかも…。
BWV911 は、前奏とモテット風のアダージョ部分のあと印象的な主題による長いフーガ(↓)が続く。フーガには、中間にアダージョのカデンツがあり、終結部はアダージョとプレストによるコーダになっている。
最初に見つけたのはアルゲリッチの演奏。1979年とあるから 37歳頃の演奏。
そして、何とユジャ・ワンも弾いている。
あとで見つけた音源(↓)によると、2020年 2月の Breakers Palm Beach でのリサイタル(Coudert Institute Gala)の録音のようだ。
そしてもちろん、グールドも弾いている。いい感じの演奏だ。
ここまでの 3人だと私の好みはグールドかな?…などと思いながら YouTube の画面を見ていると Kenny Broberg の名前が見えた。2017年のクライバーン国際ピアノコンクールでの演奏らしい。興味本位で聴いてみたのだが、これが実に見事な演奏だった ♪
Kenny Broberg(Kenneth …、ケネス・ブロバーグ、米、1993 - )は、2017年クライバーンコンクールで 2位、2019年チャイコフスキーコンクールで 3位に入賞している。
そのあとも次々といい感じの演奏が見つかって(↓)、一番好みの演奏を選ぶのに苦労した…(^^;)。
ダヴィッド・フレイ
ネルソン・フレイレ
もう一度聴いて、結局今日の?一番のオススメはケネス・ブロバーグとした。
多彩なタッチ、音色の使い分けの見事さ、音楽の流れ、デュナーミクの素晴らしさ、本当に惹き込まれるような演奏だ。コンクールでの演奏なので、相当に研究し弾き込んだのだろうと思われる。
ロは、オランダ・バッハ協会の音源で、Christine Schornsheim という人の演奏。使用楽器は "Bruce Kennedy, 1989 after Michael Mietke"。
なお、『バッハの鍵盤音楽』の第7章「トッカータ」に含まれる作品は下記。
- BWV910 トッカータ 嬰ヘ短調
- BWV911 トッカータ ハ短調
- BWV912 トッカータ ニ長調
- BWV913 トッカータ ニ短調
- BWV914 トッカータ ホ短調
- BWV915 トッカータ ト短調
- BWV916 トッカータ ト長調
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
✏️バッハ :トッカータ ハ短調 BWV 911(PTNAピアノ曲事典)
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