BWV976「協奏曲第5番」のチェンバロ音源を探しているときに、なかなか気に入ったものが見つからず、最後に見つけたのがこの CD(↓)。
ヴィヴァルディの協奏曲集『調和の霊感』の全 12曲と、バッハが編曲した全 6曲を素晴らしい演奏で録音した 2022年リリースのアルバムだ。
演奏しているのは、イタリア古楽界の名匠と言われるリナルド・アレッサンドリーニ(Rinaldo Alessandrini、伊、1960 - )と、彼が 1984年に結成した古楽演奏団体「コンチェルト・イタリアーノ」、そしてパイプオルガンの巨匠ロレンツォ・ギエルミ(Lorenzo Ghielmi、伊、1959 - )という超豪華メンバー。以上、下記記事からの受け売り…(^^;)。
✏️VIVALDI BACH 「調和の霊感」全曲&バッハによる編曲6作(Tower Records)
アレッサンドリーニはオルガン、チェンバロ奏者として有名なトン・コープマン(Ton Koopman、オランダ、1944 - )に師事している。
とにかく聴いてみた。久しぶりに聴くヴィヴァルディはなかなかいい ♪ このところピアノのチェンバロを聴き続けた耳に弦楽器の響きが新鮮だ。
元々ヴィヴァルディは好きで学生時代によく聴いていたので、新鮮だけれど、どこか懐かしい…という感覚もある。
ただ『調和の霊感』全曲を聴いたのは今回が初めてかも知れない…(^^;)?
『調和の霊感』(L'estro Armonico)作品 3 は 12曲からなる協奏曲集。1711年にアムステルダムのエティエンヌ・ロジェより出版された。トスカーナ大公子フェルディナンド・デ・メディチに献呈されている。
独奏楽器はヴァイオリン4本のもの、ヴァイオリン2本のもの、ヴァイオリン独奏のものがそれぞれ4曲ずつある。一部にはチェロも加わる。バッハはヴァイオリン独奏の 4曲のうち 3曲をクラヴィーア独奏曲に編曲したことになる。
下記に原曲とバッハの作品の対応関係を示す。
- 第1番 RV549 4vn+vc
- 第2番 RV578 2vn+vc
- 第3番 RV310 vn → BWV978 協奏曲第7番
- 第4番 RV550 4vn
- 第5番 RV519 2vn
- 第6番 RV356 vn
- 第7番 RV567 4vn+vc
- 第8番 RV522 2vn → BWV593 org
- 第9番 RV230 vn → BWV972 協奏曲第1番
- 第10番 RV580 4vn → BWV1065 4cemb
- 第11番 RV565 2vn → BWV596 org
- 第12番 RV265 vn → BWV976 協奏曲第5番
『調和の霊感』に含まれないヴィヴァルディ作品のバッハ編曲は下記。
RV299 → BWV973 協奏曲第2番
RV316 → BWV975 協奏曲第4番
RV381 → BWV980 協奏曲第9番
『バッハの鍵盤音楽』の第8章「協奏曲編曲」に含まれる作品は下記。( )内は原曲。
- BWV972 協奏曲第1番 ニ長調(ヴィヴァルディ Vn)
- BWV973 協奏曲第2番 ト長調(ヴィヴァルディ Vn)
- BWV975 協奏曲第4番 ト短調(ヴィヴァルディ Vn)
- BWV976 協奏曲第5番 ハ長調(ヴィヴァルディ Vn)
- BWV978 協奏曲第7番 ヘ長調(ヴィヴァルディ Vn)
- BWV980 協奏曲第9番 ト長調(ヴィヴァルディ Vn)
- BWV977 協奏曲第6番 ハ長調(?)
- BWV974 協奏曲第3番 ニ短調(アレッサンドロ・マルチェッロ Ob)
- BWV981 協奏曲第10番 ハ短調(ベネデット・マルチェッロ)
- BWV979 協奏曲第8番 ロ短調(トレッリ Vn)
- BWV985 協奏曲第14番 ト短調(テレマン Vn)
- BWV982 協奏曲第11番 変ロ長調(ヨハン・エルンスト Vn)
- BWV987 協奏曲第16番 ニ短調(ヨハン・エルンスト Vn)
- BWV984 協奏曲第13番 ハ長調(ヨハン・エルンスト Vn)
- BWV592a 協奏曲 ト長調(ヨハン・エルンスト Vn)
- BWV983 協奏曲第12番 ト短調(?)
- BWV986 協奏曲第15番 ト長調(?)
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
✏️VIVALDI BACH 「調和の霊感」全曲&バッハによる編曲6作(Tower Records)
✏️調和の霊感(Wikipedia)
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