エリザベート王妃コンクール(ピアノ)のファイナル、務川慧悟くんの演奏がアーカイヴにあったので、昨夜寝る前に聴いた。…のだが、眠くて、ところどころ意識を失っていた…(^^;)。素晴らしい演奏♪ という印象は残ったが、今朝クリアな耳と頭で聴き直した。
課題曲がまず良かった。これまで聴いた二人とまったく次元が違う。そして、プロコフィエフの 2番のコンチェルトも好演。素晴らしいコンサートを聴いているような…(^^)♪
課題曲の "D’un jardin féérique"(妖精の園より)は、これまでに Vitaly Starikov と阪田知樹くんの演奏を聴いて、それほどいい曲とは感じていなかったのだが、務川くんの演奏を聴いてまったく考え方が変わった。名曲かも知れない…(^^;)♪
昨日の記事に少し書いたように、この曲は「オーケストラとピアノのため」の曲だと思う。なので、オーケストラとピアノの息がピッタリ合わないと曲にならない。
そういう意味で、務川くんの演奏はオーケストラと素晴らしく融合していて、一つの音楽の流れの中に、きれいにピアノがはまっていた。フレーズの中で、ピアノと管楽器や打楽器の音が自然な形でつながっていく…。もちろん、ピアノの音も美しかった ♪
初めて見る楽譜を一週間で仕上げて、しかもオケとの合わせもせいぜい 1〜2 回しか出来ないと思われるのだが、この息の合い方は本当に素晴らしいと思う。
そして、そのいい流れを引き継いで、プロコフィエフの 2番がまた素晴らしかった。
この曲をこれほどじっくり聴いたのは初めてかも知れないが、各所に美しいフレーズや和音を見つけることができた。プロコがこんなに音楽的だったとは…(^^;)?
これは、務川くんがこの曲の良さを引き出せているということだと思う。とくに印象に残ったのは第1楽章のカデンツァ。これは圧巻と言っていいかも知れない。気合いを感じた。
35分近い大曲を、最後まできちんと構築して行って、聴き手を飽きさせず惹きつけるというのは凄いことだと思う ♪ 務川慧悟くんブラボー…(^^)♪!
個人的には、この演奏を聴き終わった時点で、務川くんの一位を確信した。
…のだが、審査員団と意見が異なることも多いので自信はない…(^^;)。というより、順位はどうでもよくて、今はいい演奏を聴かせてくれた務川くんに感謝 ♪…それだけだ…(^^)。
…と言いつつ、気になるので、レーディキンも少し聴いてみた。
課題曲の方は、ピアノの音はしっかり出ていてソツのない弾き方だが、やはりオーケストラとの一体化という意味ではややチグハグな印象を受ける。全体として一つの「音楽」になっているという印象は薄い。
ラフマニノフの 3番は、予想通りの弾き方だった。達者に弾いているのだが、一言でいうと「面白くない」。気持ちが入っていないように聴こえる。
で、ファイナルも残すところ二人(↓)。個人的な気持ちとしては、あとは発表を待つだけ…に近いのだが…(^^;)。
5/28 Dmitry Sin:ラフマニノフ3番
5/29 Jonathan Fournel:ブラームス2番
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