2022年9月7日水曜日

The Gilmore のピアノ委嘱作品を聴いてみた、結構楽しい ♪

昨日に続いて「委嘱」(Commission)関連の話。

"The Gilmore International Piano Festival"(ギルモア・キーボード・フェスティバル)を開催している団体が積極的にピアノ曲の委嘱を行っており、音楽祭で初演したり…というのを継続的にやっているようなのだ ♪

公式サイトに、その成果をまとめたページも設けてある。

✏️Commissions(The Gilmore)




そのページを見ると、フレデリック・ジェフスキーとかエリオット・カーターのような有名な作曲家の名前もある。…が、大半は初めて聞く作曲家だ…(^^;)。

最近の委嘱作品を見ると…。


2020
Marc-André Hamelin
Suite à l’ancienne (Suite in the old style)

2020
Michael Brown
Concerto No. 1 for Piano and Strings

2019
Marc Neikrug
Poems for Piano Solo

2018
John Supko
One Hundred Thousand Billion Pieces for Piano and Computer

2017
Felipe Lara
Injust Intonations (#BlackLivesMatter)

2016
Stephen Hough
Piano Sonata No. 4 (Vida Breve)


マルカンドレ・アムランの "Suite à l’ancienne (Suite in the old style)" は、2008年の "Gilmore Young Artist" であるレイチェル・ナオミ・工藤のための委嘱作品で、このサイトから演奏のビデオ(↓)を観ることもできる。なかなかいい作品だと思う ♪



その他、気になる作曲家の名前を拾ってみると…。

2012
Chick Corea
The Visitors, for piano and vibraphone

これ(↑)は、キリル・ゲルシュタイン(2010 Gilmore Artist)などからの委嘱。

2008
Frederick Rzewski
Natural Things, for piano and chamber ensemble

2006
Carl Vine
3rd Piano Sonata

2006
Elliott Carter
Intermittences

これ(↑)は、ピーター・ゼルキンのための委嘱作品。


ちょっと面白いところでは、2004年に "Thirteen Ways of Looking at The Goldberg, Variations on the Aria from the J.S. Bach Goldberg Variations" という、ゴルトベルクのアリアを元にした変奏曲をたくさんの作曲家に委嘱するという企画をやったようだ。

…のだが、作曲家の名前が 12人しか書いてない…(^^;)。

→ "Derek Bermel, William Bolcom, C. Curtis-Smith, David Del Tredici, Lukas Foss, Ralf Gothóni, Fred Hersch, Jennifer Higdon, Fred Lerdahl, Bright Sheng, Stanley Walden, Mischa Sarche Zupko"

最近知った William Bolcom の名前もある。《鍵盤音楽史:現代》に追加しようかな?





YouTube に音源があったので聴いてみた。短い曲の寄せ集めなので、今ひとつよく分からない。この動画の解説にも "twelve short pieces" とある。13人目は謎だ?



もう一つ、2000年の企画で "The Carnegie Hall Millennium Piano Book" というのがある。

これは、最近よく名前を見かけるようになったピアニスト、ウルスラ・オッペンスが 10人の作曲家(Louis Andriessen, Milton Babbitt, Elliott Carter, Chen Yi, Hannibal, John Harbison, Wolfgang Rihm, Frederic Rzewski, Tan Dun, Ellen Taaffe Zwilich)に曲集のようなものを委嘱したものと思われる。

…が、YouTube ではこの音源を見つけることは出来なかったので、どんな曲になっているのかは残念ながら分からない…。


いずれにしても、何となく考えていたよりかなり多くの委嘱作品が毎年生み出されているようで、これはちょっとした嬉しい驚きだ…(^^)♪

もう少し「委嘱ピアノ曲」関連を追いかけてみようと思う ♪



【関連記事】
《ピアノ発表会向けに新曲を委嘱するというのはいかが?》


  にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ 

0 件のコメント: