2015年4月6日月曜日

ベートーヴェン:ソナタ27番 第2楽章の構造

3日ほど前の記事《ピアノ練習にもティッピング・ポイントはあるのか?》に書いたように、一つの曲を練習していくと、「どうにもならない四苦八苦状態」から「なんか弾けそう」と思えるところにステップ・アップする「ポイント」がありそうである。

そして、そのポイントにできるだけ早く到達するための、なんらかの方法があると信じている。とりあえず、いま練習中のベートーヴェンのソナタ(27番の第2楽章)で、いくつかのことを試してみることにした(↓)。
  1. ピアノを弾いていないときにも暗譜と曲の把握の努力をする
  2. 指使いの確定を早くする(楽な形もできるだけ早く決める)
  3. 練習の中では「指で覚える」努力を意識して行う


この中の1番目の「曲の把握」をやってみることにした。構造の把握と同時に、練習の効率が上がるような効果も期待している。(効率のよい練習計画、進み具合のチェックなど)

「楽曲分析」ができればいいのだが、それは無理なので、自己流でやってみた。とはいえ、何もないと手のつけようがないので、『諸井誠の ベートーヴェン ピアノソナタ研究(3)第24番~第32番』という本を参考にした。



その結果(あくまで自己流です…)が下記。上記の本によると、全体の形式は「ロンド・ソナタ形式」というものになるようだ。

「1〜24」等の数字は小節番号。〈R1〉などの「R」はルフラン(繰り返し)、〈D1〉などの「D」は展開、〈p1〉などの「p」はパッセージ(経過句、つなぎ)の意味。a/a1/a2...や b/b1/b2... は4小節程度のテーマやフレーズを表している。


ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第27番第2楽章の構造

【提示部】
 〈R1〉 1〜24: a a1 b b1 ★
 〈R2〉 25-69: a2 a3 c c1 / d d1 〈p1〉 e e1
【繰り返し】
 〈R3〉 70〜93: a a1 b b1 ★
 〈R4〉 94〜113: a2 a3 〈p2〉
【推移的展開1】
 〈D1〉 114〜129: e2 e3 e4 e5
 〈p3〉 130〜139
【再現部】
 〈R5〉 140〜163: a a1 b b1 ★
 〈R6〉 164〜199: a2 a3 c2 c3 / d2 d3〈p4〉
【推移的展開2】
 〈D2〉 200〜207: e6 e7
 〈p5〉 208〜229 (?)
【楽章終結部】
 〈R7〉 230〜253: a4 a5 b2 b1
【推移的展開3】
 〈p6〉 254〜264 (休符)
 〈p7〉 265〜278
 〈R8〉 276〜290:a+α coda(284〜)


こうしてみると、290小節はけっこう長い…。★をつけた3カ所はまったく同じなので、練習の手間は省ける。難所となりそうなのは「e」とその変形パターン(7種類も!)、それから経過句のような部分〈p1〉〜〈p7〉と最後の「coda」としたところ(意外と多い…)。

そういえば、期限を決めてなかったが、少なくとも1カ月では無理そうだ。早くても5月中旬だろうか? まずは「ティッピング・ポイント」到達を目指して頑張ってみよう ♪



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