『ピアニストの系譜』という本を読んだ。著者は真嶋雄大さん、副題は「その血脈を追う」。歴代&世界のピアニストの師弟関係を、これほど体系的にまとめたものは他にないだろうと思う。
本文もそれなりに面白いのだが、なんといっても、巻末についている4枚8ページの「国別の折り込み系譜図」が楽しめる。
モーツァルトやベートーヴェン(の先生のクリスティアン・ゴットロープ・ネーフェという人)の時代から始まって現在活躍中のバレンボイムとかティル・フェルナーまで、ピアニストの系譜(師弟関係)がビッシリと書き込まれている。見ていて飽きない。
例えば、バレンボイムはフランツ・リストの「ひ孫弟子」とも言えるかもしれない。イェルク・デームスやアルフレート・ブレンデルとは兄弟弟子。こういう発見がたくさんある。(キット・アームストロングは私が付け加えたもの…)
それと、有名な作曲家がピアニストでもあったことや、その関係が面白い。例えば、ロシアは本当に層が分厚くて、次のような箇所はびっくりするほど濃い「系譜」である。チャイコフスキーとムソルグスキーは兄弟弟子、メトネルとラフマニノフとスクリャービンも…。
それにしても、知らないピアニストがこんなにもたくさんいる、ということを改めて認識した(まあ、当然だが…)。この本で高い評価を受けている現役のピアニストは、とりあえずYouTubeで探して聴いてみようと思っている。
なかなか全部は紹介しきれないが、読書メモを書き始めたところである。興味がある方はどうぞ ♪
《本「ピアニストの系譜」》:紹介&目次
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