『現代のピアニスト30』人から、今日は前回のペーター・ヤブロンスキーにつづいて、「ピアニストの北欧三羽カラス」の一人、アンスネスである。ちょっと捉えどころのない?ところもあるのだが、魅力的な演奏をするピアニストである。
■ アンスネスのプロフィール
下記は Wikipedia からの引用。
レイフ・オヴェ・アンスネス(Leif Ove Andsnes, 1970年4月7日~)はノルウェーのピアニスト。ベルゲン・グリーグ音楽院にてイジー・フリンカに師事し、1987年にオスロにてデビュー。その後はアムステルダムやボローニャ、ロンドン、ミュンヘンなどでリサイタルを行う。
今日では北欧を代表する実力派ピアニストの一人と見做されており、フランクフルト・ヒンデミット・コンクールで優勝(1987年)。これまでにノルウェー批評家賞やロサンジェルス・ドロシー・チャンドラー賞、ドイツ・レコード批評家賞(1997年)、ロイヤル・フィルハーモニー協会賞(2000年)、グラモフォン・アワード最優秀器楽曲賞(2002年)を受賞した。
作曲者自身の所有したグランドピアノで録音を行なっていることからも、熱心なグリーグの擁護者として知られるが、実際にはレパートリーの幅はきわめて広く、モーツァルトやベートーヴェン、ショパン、シューマン、リスト、ヤナーチェク、ドビュッシー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ニールセンなどを得意とする。室内楽奏者としても名高く、リソル(Risør)室内楽フェスティバルの芸術監督に就任している。
2011年秋に来日し、ヘルベルト・ブロムシュテットが指揮するNHK交響楽団とラフマニノフ作曲の「ピアノ協奏曲第3番」を演奏。
■ アンスネスのYouTube音源
1992年、アンスネス22歳のときの演奏。奇妙に魅力的な演奏。冒頭、ほわーっとした感じで始まったときは、どうなることかと思っていたのだが、聴いているうちにペースに引き込まれてしまったようだ。私のイメージするショパンとは違うのだが、アンスネスのショパンがしっかり表現されているのだと思う。
ベートーヴェンの「ワルトシュタイン」ソナタ。これもまた、私のイメージとは少し違うものの、表現力の豊かな演奏だ。
ドビュッシー「月の光」。これは私のイメージどおりの演奏、美しい。
「熱心なグリーグの擁護者」と書いてあったので、グリーグのバラードを聴いてみた。はじめて聴く曲であるが、曲も演奏もなかなかいいと思う。(※まだまだ知らない曲が多く勉強が足りない、フランスの次は北欧やロシアかな?)
アンスネスのために Bent Sørensen という作曲家が作った曲のようだ。短いが美しい曲だ。
ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。この曲は久しぶりに聴いたので、アンスネスの演奏がいいのか、もともとの曲がいいのかよく分からずに最後まで聴いてしまった。
■ 感想・お気に入り度
優れた演奏家の重要な資質の一つが、聴き手を飽きさせずに、最後まで聴きたくなるパフォーマンスを提供できることだと思う。そういう意味では、アンスネスは間違いなく優れたピアニストだと思う。
そして、もう一つの必要な資質は、演奏家自身が表現したい内容を持っていること。その点でも、彼の演奏には「伝わってくるもの」を感じる。聴こえてくる音楽は、必ずしも私のイメージするものとは違っていたりするのだが、そこがまた魅力だったりする。
新しいショパンやベートーヴェンを聴かせてくれるという意味で、私にとっては刺激的なピアニストである。それに、現代作曲家の曲を弾いていることも嬉しい。私のお気に入りピアニストに加えたいと思う。
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