《鍵盤音楽史:現代》 24人目の作曲家は、三善 晃(日, 1933-2013)。
個人的には、合唱曲&子供のためのピアノ曲の作曲家…というイメージを持っていた。…のだが、今回、藤田真央くんの弾くピアノソナタを聴いて、少し印象が変わった。
三善晃は 1933年東京生まれ。3歳の頃から自由学園の「子供ピアノ・グループ」でピアノ、ソルフェージュ、作曲を学び、6歳頃から平井康三朗に作曲とヴァイオリンを師事。
1951年東京大学文学部仏文科に入学。在学中の53年、「クラリネット、ファゴット、ピアノのためのソナタ」が第22回日本音楽コンクール作曲部門第1位、54年「ピアノと管弦楽のための協奏交響曲」が第3回尾高賞、文化庁芸術祭奨励賞を受賞し注目される。
55年給費留学生としてパリ音楽院に留学、アンリ・シャラン、レイモン・ガロワ・モンブランに師事。アンリ・デュティーユの影響も受ける。
1974年~95年まで桐朋学園大学学長を務めた。
- ピアノと管弦楽のための協奏交響曲(1954年)
- ピアノソナタ(1958年)
- 組曲「こんなときに」(1960年)
- ピアノ協奏曲(1962年)
- ソナタ形式による練習曲(1967年)
- ピアノのためのプレリュード シェーヌ(1973年)
- Journals(1975年)-pf.一部連弾-
- Berceuse(1977年)
- こどものためのピアノ曲集「音の森」(1978年)
- ピアノのための アン・ヴェール(1980年)
- こどものピアノ小品集「海の日記帳」(1981年)
- 2台ピアノのための「響象I」(1984年)
- 音の手帳 ピアノ連弾組曲(1985年)
- 樹上にて 四手のピアノと管弦楽のための(1989年)
- Pour le piano(1995年)-2pf.-
- 2台ピアノのための「響象II」(1995年)
- Miyoshiピアノ・メソード(1997年)
- ピアノのために―円環と交差―(1998年)
今回、YouTube の音源で「ピアノソナタ」を聴いたのだが、改めて演奏(ピアニスト)による違いを強く感じた。最初に聴いた音源はまったく好みではなかったのだが…。
あとで、藤田真央くんの若いときの(今でも十分若いのだが…(^^;)…14歳のときの)演奏が入っている CD(↓)を見つけたのだ。真央くんのデビューアルバム ♪
YouTube に上の CD まるごとのプレイリスト(↓)があったので、さっそく聴いた。これが素晴らしかった…(^^)♪ ピアノの音が美しくまるで違う曲を聴いているようだった…。
♪ Beethoven - Rachmaninov - Miyoshi(プレイリスト)
少し前に、現代ピアノ曲の本当の良さを味わうには、その作品にふさわしい演奏が必要だ…ということを実感したのだが、今回もまったく同様のことを経験した。
次に聴いたのはピアノ協奏曲。
この作品は、NHKからの委嘱作品(芸術祭参加作品)で、1962年に森正指揮NHK交響楽団、本荘玲子の独奏により初演された。同年の芸術祭賞、尾高賞などを受賞している。
ちょっと期待しながら聴いたが、それほど面白いとは思えなかった。ピアノがやや硬質な響きであることが影響しているかもしれない。
以前、日本の現代ピアノ曲を探したときに気に入ったのが、こどものピアノ小品集「海の日記帳」の中の一曲、「波のアラベスク」という曲。
今回、他にも子供向けのピアノ曲でいいものがないか探してみたが、YouTube にはあまり良い音源がなく、曲としても「波のアラベスク」が一番人気のようであった。
演奏も、結局は前回見つけた子供の演奏が一番気に入った。
プロのピアニストがとり上げてくれてもいいような気がするのだが…。
その他、YouTube で聴いた主な曲は下記。
主な参考記事は下記。
✏️三善晃(Wikipedia)
✏️三善晃(パナムジカ出版)
✏️山田和樹、三善晃の反戦三部作を語る(都響)
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