2021年5月5日水曜日

ルービンシュタイン 2位 桑原さん、モントリオール Finalist 千葉さん、エリザベートは?

無観客ではあるが、エリザベート王妃国際音楽コンクールが始まった。公式サイト(↓)でライブ配信とアーカイブ動画を観る(聴く)ことができる。しばらくは楽しめる ♪


他の国際ピアノコンクールでは、ルービンシュタインは終わって、桑原志織さんが 2位に入賞した。モントリオールでは 8人のファイナリストに千葉遥一郎さんが残った。




桑原志織さんの、アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノコンクールでの 2位入賞(と "Junior Jury Prize" 受賞)は嬉しいニュースだとは思うのだが、プロフィールを見ると 2019年ブゾーニ国際などでの「2位入賞」が並んでいる。本人は、そろそろ 1位を取りたいんだろうな…。

でも、下記記事によると、このコンクールで日本人が 2位以上に入賞したことはなく「快挙」なのだそうで、素直に「おめでとう!」と言っておきたい…(^^)♪


ちなみに、過去の日本人入賞者は 1977年第 2回の寺田悦子さん(第3位)ただ一人。このときの審査員にはアルトゥール・ルービンシュタインも名を連ねていたそうだ。優勝したのは、ゲルハルト・オピッツ。

ついでに言うと、2014年にはチョ・ソンジンが第3位に入賞している。


モントリオール国際音楽コンクール(ピアノ部門)の方は、下記サイトにライブ配信とアーカイブ動画がある。ファイナルは 5月10日〜13日に毎日 2人ずつ 60分のリサイタル。千葉さんは12日の 1人目(現地時間 10:00〜)に登場する。

✏️VIDEOS


エリザベート王妃国際音楽コンクールの配信サイト(↓)は読み込みにやや時間がかかるようだが、演奏が始まったあとは大丈夫のようだ。



無観客なので、後ろの方の席に、マスクをしてディスタンスをとった審査員団が座っているだけの会場だ。ピアニストにとっては、なんだか試験会場のようで嫌かも…(^^;)。

コンテスタントもマスクを付けて登場し、ピアノのそばに置かれた「マスク置き台」?にマスクを置いてから演奏を始めるというスタイル。

見えないところでの消毒や準備などを想像すると、運営側もかなり大変なのだろうなと思う。こういうやり方は今回限りであってほしい…。


とりあえず、アーカイブの上がっている 17人をざっと聴いてみた。なかなか応援したい(私の好みに合う)ピアニストが見つからず、ちょっと疲れて来たところで、最後の 2人がちょっと良かった ♪…ので一安心…(^^;)?

とくに最後に聴いたフランスの Rodolphe Menguy(ロドルフ・メングイ?、1997〜)が良かった ♪ 名前の読み方はこれでいいのか分からないが…(^^;)。

曲目はこんな感じ(↓)で、現代曲が 2曲入っている。

  • BRUNO MANTOVANI Étude pour les octaves
  • JOSEPH HAYDN Allegro moderato (Sonata in A flat major Hob. XVI:46)
  • ALEKSANDR SKRYABIN Etude in D flat major op. 8/10
  • OLIVIER MESSIAEN Par lui tout a été fait (Vingt regards sur l'Enfant-Jésus)


Bruno Mantovani(ブルーノ・マントヴァーニ、1974〜)というのは初めて聞く名前だが、この曲(オクターブのためのエチュード)を聴く限り、ちょっと好みかも知れないと思った。現代音楽の響きがするのだが「現代音楽」的な嫌味がなく面白い ♪

ハイドンの冒頭がやや流れ気味でちょっと気になったが、全体的にはいい感じにまとまっている。スクリャービンも悪くない。

で、一番良かったのが最後のメシアン。「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」から第 6曲「そのかたによりて、すべては成された」。聴いたことはあるかも知れないが、聴き覚えはない…という曲だ…(^^;)。

ダイナミックでリズム感のいい演奏だ。弱音のところもきれいだし、音楽の流れも心地よく全体の構成感も明快 ♪ 演奏が終わった後の「余韻」の取り方もちょっといい…(^^)。


もう一人、ロシアの Daria Parkhomenko(ダリア・パルホーメンコ、1991〜)は、モーツァルトがちょっといいかな ♪ と思ったのだが、続くショパンとラフマニノフはちょっと乱暴な印象で…(^^;)。でも、最後のプロコフィエフのソナタ第3番はいい感じだった ♪

調べてみると、2019年の仙台国際音楽コンクール(ピアノ部門)で 3位に入賞、2018年のジョルジェ・エネスク国際コンクールでは優勝しているピアニストだ。

ちょっと緊張していた感じもあったので、次に進んで実力を見せてほしいと思う。


まぁ、あと41人もいるし(さらに辞退者、あるいはブリュッセルに来ることが出来なかった人が 6人ほど出て、最初の 74人から 58人に減ったようだが…)、注目の務川慧悟くん、阪田知樹くんもこれからだし…。楽しみはまだ続く…(^^)♪

2018年浜松国際ピアノコンクールで3位入賞のイ・ヒョク(Hyuk Lee)くん、2015年チャイコフスキーコンクール3位の Sergei Redkin(セルゲイ・レーディキン(レドキン))あたりも、どんな演奏を聴かせてくれるか?…期待したい ♪




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