読書メモ(その1)
『A(アー)をください―ピアニストと室内楽の幸福な関係』
春秋社 (2003/10/1) 練木繁夫 著
目次
PART 1 パートナーシップでいこう!
第1章 室内楽ピアニストの領分
第2章 アンサンブルのテクニック
第3章 弦楽器の奏法に学ぶ
第4章 練習室から演奏会場へ
PART 2 ピアニストの視線
第5章 ピアノに向かう身体のこと
第6章 弾きながら音を創る
第7章 楽譜を読み込む
第8章 さまざまなスタイルを読む
PART 3 〈ピアノ室内楽〉の歴史
→その2
読書メモ1
11
芸術的にも技巧的にも高度な演奏をしている音楽家は、人間的に温和であり知性あふれる人が多い。その人の芸術は、人間そのものである。その人物が作り上げる完成度の高い知的なドラマに魅せられるからこそ、そして、その人の人間性に触れたいがために、聴衆は何度でも会場に足を運ぶのである。
8
ソロから学んだことを室内楽や協奏曲に生かす。また、室内楽で学んだことをソロの演奏に活用する。
9
「良い室内楽を創りあげるには音楽的会話が必要だ」
「室内楽の喜びとは、音楽でお互いに会話ができたとき…」
14
素晴らしいキャリアを持った演奏家は皆、良い耳を持ち、その耳と感性を巧みに使いながら音楽を作り上げていく。
音楽家としての技量は、楽器が持っている機能よりも大きい。演奏家の心の中には楽器で表現しているよりもさらに広大な宇宙が存在している。演奏は単にその宇宙への窓口でしかない。
15
三重奏から上の人数の多いコンサートでは「ピアニスト」と呼ばれる私が、二重奏の舞台に上がると「伴奏者(Accompanist)」になってしまう。
accompany は…「共に行く、一緒になる」…。…日本に来る途中で…「同伴する、随行する」に変わってしまった。
…ところが、実は欧米での Accompanist に対する世間の目も残念ながら決して温かいものではない。
→読書メモ その2
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