選曲のためにピアノソナタをいろいろ聴いている。まず無理だろうとは思いつつ、プロコフィエフの第1番・第2番・第9番を聴いてみた。
以前、リュカ・ドゥバルグのリサイタルの予習でプロコのソナタは一通り聴いているのだが、そのときは純粋に「鑑賞曲」として聴いてコメントを書いている(↓)。
今回は、自分で練習する曲にできそうかどうか、という観点で…。
と言っても、まぁ念のため…というレベルである。
先日作った《ピアノソナタ難易度マップ!》で見ると、この3曲はプロコの中では比較的難易度が低い(28段階の25)ので、もしかすると?と思ったのだ…。
で、1番・2番はそれほど好みでもなく、楽譜を見ても弾けそうもなく、軽くスルーしたのだが、9番がなかなかいいのだ。
聴いたとたんになぜか惹きつけられるものがあって…。その日の夜、寝る前にもう一度聴いてみたが、やはりなかなかいい。
前回(11月)聴いたときのコメントを見ると、「プロコらしくなく?静かに…」「つかみどころがない感じ」などと書いている。このときは、とくに「いい!」とか「好みだ」とかは書いていない。
この2カ月弱で何が変わったのだろうか?聴いている演奏(↓)は同じなので、変わったのは聴いている私の感じ方だ。年が変わって心境が変化した?環境が変わった?自分で弾くとしたらと思って聴いた? 不思議だ…。
まぁ、よくわからないが、とくにいいと思ったのは、冒頭の第1主題(なのかな?)の美しいメロディー。それから第3楽章の穏やかな和音の響き。
プロコフィエフ56歳のときの作品なので、少し年齢的なもの(丸くなった?)が反映しているのかも知れない。
ちなみに、この曲を献呈されたリヒテルの反応が興味深い。
「音楽院の大ホールを拍手の嵐でぐらつかせるような類の音楽ではないんだ」とプロコフィエフに言われて貰った楽譜を見たとき、リヒテルは「少し間の抜けた些細な作品に見えた。少々失望さえした」そうだ。
ところが、数年後に初めて弾いたあとのリヒテルの感想はまったく変わってくる。
「輝かしく、単純で、親密ですらある音楽。…聴けば聴くほど好きになり、魅力に抗することができず、曲の完成度が見えてくる。私はこのソナタが限りなく好きだ」
この話は妙に説得力がある。実際にこのソナタを聴いてみると、最初はそれほどの曲には思えない(地味?捉えどころがない?)が「聴けば聴くほど好きになる」魅力が確かにあるようなのだ。
で、楽譜を見てみると、何とかなりそうな譜面(ふづら)をしている(↓)♪
で、向こう見ずにも最初の部分を試し弾きをしてみた…。
…難しい…(^^;);;!! あの美しい旋律が聞こえてこない!
で、何度かトライしたのだが、結局あきらめざるを得なかった。まだまだ、修行がたりない…(^^;)。「いつかは弾きたいピアノ曲たち♪」の一覧表に入れるかどうかさえ悩んでいる(弾ける日はこないんじゃ…)。
…まぁ、少なくとも鑑賞曲としては「お気に入り」の曲が増えたことでよしとしておくか…。
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