2016年6月9日木曜日

日本人の若手ピアニストがもっと…について

ルカくんの(じゃなくて、ギドン・クレーメルとのデュオ…)リサイタルの興奮いまだ冷めやらぬ朝、ボーッとして「今日はブログさぼろうかな…」などと考えながら、ねもねも舎のブログを見ていたら、こんな記事(↓)が目に入った。

✏️日本人の若手ピアニストがもっと出てきてほしいと思っている件


日頃から同じことを感じている私としては、何書いてるんだろな〜と思って読んでみた。


ところが、出だしから「日本人はピアノは苦手なんではないか」などと書いてあるので、「えっ!?そうなの?」と思わず目がさめた。(ん?変な日本語だ…まだ目がさめてない…(^^;)…?)

理由としては「ウチダミツコという偉大な例外」以外に世界で活躍しているピアニストがいないことがあげられていて、これは同感。ヴァイオリンにはいるのにね…というのも同感。

クラシックではないけど、上原ひろみというすごい日本人もお忘れなく…(追伸)。


それから、話は技術的な方向に行くのだが、さすがにピアノの専門ブログならではの視点。

「日本人はどうも旋律に対する関心が先行しがちで、和音とかを本能的に掴むのが苦手」

「日本人は上に飛び上がるようなリズムが苦手」

…と書いてある。

リズムはそんな気もするが、和音というのは少し意外だった。音楽の勉強というと、何となく和音から始まるというイメージがあったので…。


そうなんだ…と思いながらも、いまひとつ腑に落ちない。去年、チャイコフスキーやショパンの国際ピアノコンクールをネットで楽しみながら私が感じたことは、少し違ったことだった。もちろん、素人視点だが…。

一つには、日本の若者はどこか「幼い」印象があった。立ち居振る舞いなのか精神的なものかよく分からないが、その幼さが音楽にも表れていたような…気がする。

そのとき思ったのは、日本社会の「お子様おもてなし商業主義」みたいな部分やポピュラー音楽界における低年齢化。そして、大人の文化みたいなものがだんだん肩身が狭くなっているような…。

その「幼さ」の印象は、あるコンクールの入賞を逃した某日本人ピアニストのレッスン風景をTVでみたときに、やっぱりそうか…という確信に近いものになってしまった。

全部の日本人ピアニストがそうだとは思わないが、そこで見たのは、素人目にも子供のレッスン風景の延長でしかなかった。ラ・フォル・ジュルネのマスタークラスの方がまだマシ…、というのが偽らざる私の感想。


もう一つは、これも素人が演奏を聴いて感じたことではあるが、技術的にも未熟なのではないか、という疑問。

本当は、技術的には世界と肩を並べているが、音楽(精神?)面でいまひとつ…と言いたかったところなのだが、チャイコフスキー・コンクールでのロシア勢などのすごい演奏と比べると、どうも日本人の演奏は技術面でも見劣り(聴き劣り?)がするように思う。


いい演奏を聴かせてくれれば、別に日本人でなくても…と思いつつも、やはり心から応援できる世界的ピアニストが日本人、とくに若手から出てくれば、と考えてしまう。

そういえば、おととい素晴らしい演奏を聴かせてくれたルカ(リュカ)・ドゥバルグだって、まだ26歳。

日本の若手ピアニスト、奮起せよ!

…と日本の片隅で、一ピアノ初心者&ファンが叫んでも仕方ないのだが…(^^;)。



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