今週は、もう少し曲の仕上げレベルを上げるための方法を考えてきた。
参考記事
具体的な練習方法は次の曲の中で考えるとして、練習の順番(段取り)のようなことを大まかにでも決めたい、と思い案を作ってみた。
参考にしたのは、定年後ピアノの練習を始めた頃に読んだ『からだで変わるピアノ』(宇治田かおる 著)という本である。この本は当時かなり気に入って参考にしていたものである。
この中に、練習の順番が書いてある(↓)ので、これをベースに考えてみた。
(1) 譜読み
(2) テクニック的な練習
(3) 音楽的なアプローチ
(4) 仕上げ
ちなみに、(1) の目的は曲を知ること。ゴールは、「柔らかい音で、一定のリズムで、指が迷わないで、通して弾けること」だそうだ。強弱や表情はまだつけなくてよい。目の力も抜いて、ふわっと眺める感じで弾く、というところが面白い。
(1)〜(4) の内容は、自分が練習するという観点で、若干修正してある。図にまとめてみた。
(1) の「譜読み・難所攻略」は、楽譜の音符通りに弾けるようになることがゴール。指使いが確定して迷わない、一定のテンポで通して弾くことがポイントである。
(2) の「技術的練習」は基本的なテクニック的な練習だが、できるだけ楽譜に書いてある記号どおりに弾くことを目標とする。内容は音量(の強弱)とテンポ(の変化)が中心となる。
和音の一番上のメロディーを目立たせるとか、対位法的な曲の声部ごとの音量の弾き分けもここに入れている。
(3) の「音楽的練習」は、どんな音楽か、あるいはどう弾きたいか、自分なりのイメージをもって、それに沿った表情付けをする段階である。発想記号に従うとか、曲のスタイル(時代、作曲家、曲の種類)にあった弾き方を目指す。
ここでも技術的な課題はあるが、それは「表現技術」、つまり目指す音を出すためにはどうするかという問題になる。個別には、フレージングや呼吸によってどこにどう山を作るか、欲しい音色を得るためにどんなタッチやアーティキュレーションで弾くか、などを考えたい。
(4) の「仕上げ」は、一応「音楽的パフォーマンスとして成立させる」と書いたが、具体的な練習方法は思いつかない。人前で弾くことを想定してないので、ここはなくてもいいか、とも思うが…。
とりあえず、目標イメージに「何か1つ」と書いたのは、曲ごとに何か1つ「こだわりポイント」のようなものを設定して、理想とする音楽に、その部分だけでも近づけるというのを目標にしてはどうか、という案である。
で、これがすべて出来れば申し分ないのだが、それはなかなか大変なので、図の右に「目標イメージ」というのを書いてみた。それぞれの段階で、感覚的にこのくらいの割合までは達成できればいいな、というイメージである。
まぁ、次の曲で、どのくらい役に立つのか試してみようと思っている。まだ次の曲を決めてないのだが…(^^;)。
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