《鍵盤音楽史:現代》 6人目は、エリオット・カーター(Elliott Carter, 米, 1908-2012)。
一度調べた(聴いた)ことがある(↓)ので、今回は軽く…と思っていたのだが、結構たくさんの作品があり、それもかなり「現代音楽」なので、時間がかかってしまった…(^^;)。
以前聴いたときには、1曲だけあるピアノソナタがちょっと気に入ったけど、他の曲はよく分からなかった…というのが正直なところ。
今回、もう少しちゃんと聴いてみたが、やはり「現代音楽」の要素が強い作品が多く、つかみどころがない…というのか、今の私には判断できない曲が多かった。
…ということで、感想などは最小限にしたいと思う…(^^;)。
エリオット・カーターは、チャールズ・アイヴズの勧めでクラシック音楽を志し、ハーヴァード大学でウォルター・ピストンに、のちパリでナディア・ブーランジェに師事。
1930年代から作曲家として活動していたが、50代で現代音楽の最前衛に立ち、70代でヨーロッパに紹介され、その後 103歳で亡くなった年の 2012年まで現役として活躍した。
1960年に「弦楽四重奏第2番」、1973年に「弦楽四重奏第3番」と二度のピューリッツァー賞に輝くなど多くの受賞歴がある。
名実ともに現代アメリカを代表する世界的な作曲家である。
ピアノ関連作品(ソロ、室内楽、ピアノと管弦楽のための作品)を年代順に並べてみた。ピアノソロ以外はグレーの文字にしてある。(出典:Wikipedia など)
なお、カーターの作風は「ピアノソナタ」までの初期=新古典主義、「ナイトファンタジー」「ピアノ協奏曲」などの中期=ポスト・モダン、そして、90歳以降の後期に分けられる。
1980年代以降の後期は、「理論を手放さずに難易度が落ちて」聴きやすい作品が多くなり、結果的に、演奏家に受け入れられやすくなったようだ。
- Elegy for viola and piano (1943)
- ピアノソナタ (1945–46)
- ピアノ協奏曲 (1964)
- Duo for violin and piano (1974)
- Night Fantasies for piano (1980)
- Quintet for piano and winds (1991)
- 90+ for piano (1994)
- Quintet for piano and string quartet (1997)
- Two Diversions for piano (1999)
- Retrouvailles for piano (2000)
- Dialogues for piano and chamber orchestra (2003)
- Soundings for piano and orchestra (2005)
- Intermittences for piano (2005):2 Thoughts About the Piano: No. 1. Intermittences
- Catenaires for piano (2006):2 Thoughts About the Piano: No. 2. Catenaires
- Matribute for piano (2007)
- Conversations for piano, percussion, and chamber/full orchestra (2010)
- Dialogues Ⅱ for piano and chamber orchestra (2012)
- ピアノ三重奏のためのエピグラム "12 Short Epigrams" (2012)
以下、YouTube で聴いた音源の主なもの。
「ピアノソナタ」
ピアノはポール・ジェイコブス(Paul Jacobs、1930-1983)というアメリカのピアニスト。この曲は「現代音楽」的ではあるが、わりと気に入っている ♪
「ピアノ協奏曲」
「ナイト・ファンタジー」
「90+ for piano」
「ダイアログ」(ピアノと室内管弦楽団)
ピアノはピエール=ローラン・エマール。後述する CD "Elliott Carter Late Works" に収録されている音源。
「2 Thoughts About the Piano」
第2曲「Catenaires」はちょっと気に入ったかも ♪
「ダイアログ Ⅱ」(ピアノと室内管弦楽団)
バレンボイムのピアノ、ズービン・メータ指揮ベルリンフィルの演奏。
「ピアノ三重奏のためのエピグラム」
♪ Carter: Epigrams I–XII(プレイリスト)
これも下記の CD "Elliott Carter Late Works" に収録されている音源。ピアノはピエール=ローラン・エマール。
下記はピエール=ローラン・エマールさんを中心とした、カーターの後期作品を集めた CD。指揮は Oliver Knussen。オーケストラは、BBC Symphony Orchestra と Birmingham Contemporary Music Group。
収録曲は下記。
- Interventions (2007)
- Dialogues (2003)
- Dialogues II (2010)
- Soundings (2005)
- Two Controversies and a Conversation (2011)
- Instances (2012)
- Epigrams (2012)
主な参考記事は下記。
0 件のコメント:
コメントを投稿