2019年10月22日火曜日

ディアベリ変奏曲のお気に入り演奏を探す

ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」は、もともとアンデルシェフスキの演奏を聴いて好きになり、今回練習するにあたってもお手本にしている。…のだが、他のピアニストの演奏も聴きたくなった。

YouTube と Spotify(↓)を探すと、けっこうたくさんのピアニストが録音している。




一応、アンデルシェフスキも聴いてみた。やはり、このメリハリの効いた軽快な感じ、颯爽とした演奏は好きだ ♪…ということを再確認した。

 Beethoven: Diabelli Variations, Op.120 (Anderszewski)


YouTube にある何人かの演奏を聴いたなかでは、ソコロフの「ディアベリ」がなかなかよかった ♪

 Beethoven - Diabelli Variations, Op. 120 [Grigory Sokolov]


テンポがゆっくり目でとても音楽的に歌っている印象。アンデルシェフスキとは違ったアプローチであると思われるが、少し真似しようかな?と思う部分もある。

例えば、テーマのちょっとゆったりした入り方とか、フレーズの終わりでの微妙なルバート感などはいい感じだ。それが嫌だという人もいそうだが…(^^;)。

第1変奏も少しテンポが遅く雄大な感じ。後半の f  になっているところを p で始めてクレッシェンドするあたりも真似してみようかと思う…(^^)♪


ポリーニは「正統派」かも知れない。…が、曲によっては私のイメージとはちょっと違うものがあって、好みとは言えないようだ。

 ベートーヴェン: ディアベッリによる33の変奏曲 ハ長調 作品120 ポリーニ 1998


Spotify で気になるピアニストを何人か聴いてみた。その中でとくに気に入ったのは、イゴール・レヴィット、マルティン・ヘルムヘン、ローラン・カバッソの 3人。


2015年に「3大変奏曲」を揃えたCDとして話題になった、イゴール・レヴィットの「ディアベリ変奏曲」は音がきれいで、堂々としていてなかなか聴かせる演奏だ。

変奏曲の世界(バッハ、ベートーヴェン、ジェフスキ)




今回新しく発見したのがこのマルティン(マーティン)・ヘルムヘンのCD。

全体的にまろやかな印象。アンデルシェフスキとは対照的かも知れない。和音の響きが美しく、柔らかいスタッカートがとてもいい感じだ。速いテンポでもそれを感じさせない滑らかさとかふくよかさのようなものが感じられる。

実は、シューマンの "Symphonic Etudes" の良さを私にはじめて教えてくれたのが、このヘルムヘンの演奏であった。→《マルティン・ヘルムヘン:A-(Pianist Check)》

「ぶらあぼ」のこの記事(✏️“変奏曲”の傑作を集めて)に書いてある「ドイツロマン派音楽に通底する文学的な詩情を、まるで自らの言葉で語るように演奏できるピアニスト」という評が、この演奏にも当てはまるかもしれない。

Beethoven: Diabelli Variationen




それから、2016年にリサイタルで聴いて感激したローラン・カバッソさんの演奏も忘れてはならない。なにせ「ディアベッリ変奏曲のCDブラインドテストで第一位」をとったことのあるピアニストだ。チョ・ソンジンの師匠でもある。

演奏は「これぞ本格派」と思わせる格調高いものだと思う。

Diabelli Variations Schubert: Wanderer





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