ベートーヴェンはこの申し出を断り、4年後(1823年)に一人で33の変奏曲を完成させた。一方で、50人の作曲家の変奏曲をまとめた「変奏曲集?」も1824年に出版されている。
この50人には、ツェルニーやシューベルト、若き日の(11歳の)リストなども含まれている。興味本位で音源を探して聴いてみた ♪
YouTube で探してみると、Ian Fountain というピアニストが弾いた音源があって、プレイリストもできている(↓)。
♪ Diabelli's Waltz プレイリスト
これは下記のCD "The Diabelli Collection" が元になっているようだ。ただ、全曲あるわけではなく、CD自体が33曲の「セレクション」版になっている。
ざっと聴いた範囲では、一番気に入ったのが少年リストが書いた第24変奏。リストの作品としては S.147 の番号が与えられている。下記は楽譜付きの音源。
♪ Variation on a Waltz by Diabelli, S.147 (Liszt)
もう一つ、シューベルトの第38変奏もわりといい。短調になっているが、やはり「歌の人」だなぁ…という感じがする。シューベルトの作品番号は D718。
♪ Schubert, Variation on a Waltz by Diabelli, D.718
その他では、第2変奏(イグナッツ・アスマイヤー)の 軽やかなトリルがちょっと面白い。ツェルニーの第4変奏はどこかで聴いたような感じ…。ツェルニーはコーダも提供しているのだが、これもありがちな印象…(^^;) 。
あと、第17変奏(アンセルム・ヒュッテンブレンナー)、第21変奏(コンラディン・クロイツェル)もいい感じ ♪
モーツァルトの息子(フランツ・クサヴァー・ヴォルフガング・モーツァルト)の第28変装も、まぁ悪くない。その他はよく分からない…(^^;)。
その他の作曲家で聞いたことの名前を挙げてみると…。
ピアノ演奏の補助器具「手導器」を開発したことで有名?(✏️カルクブレンナーの「手導器」復元の試み)なフリードリヒ・ミヒャエル・カルクブレンナー、とイグナッツ・モシェレスくらいかな…。
なお、文末に50人の作曲家一覧を載せておく。また、楽譜は IMSLP で見ることができる。
*
一通り聴いたあと思ったのは、やはりベートーヴェンは偉大だなぁ…ということ。ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」はまったく格が違う。
もちろん、50の変奏曲はバラバラに作られたものを並べただけなので、作品全体の構成も何もないわけなので、比較にはならないだろうが…。
あと、ところどころにベートーヴェンの変奏曲と似た感じのところがある。例えば、第18変奏(カルクブレンナー)の出だしはベートーヴェンの第9変奏にそっくり。
ベートーヴェンがアイデアを拝借した?のか、変奏曲の一般的な作り方・作法を適用すると同じような音型が出来てしまうものなのか、よく分からないが…(^^;)?
なお、文末に50人の作曲家一覧を載せておく。また、楽譜は IMSLP で見ることができる。
一通り聴いたあと思ったのは、やはりベートーヴェンは偉大だなぁ…ということ。ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」はまったく格が違う。
もちろん、50の変奏曲はバラバラに作られたものを並べただけなので、作品全体の構成も何もないわけなので、比較にはならないだろうが…。
あと、ところどころにベートーヴェンの変奏曲と似た感じのところがある。例えば、第18変奏(カルクブレンナー)の出だしはベートーヴェンの第9変奏にそっくり。
ベートーヴェンがアイデアを拝借した?のか、変奏曲の一般的な作り方・作法を適用すると同じような音型が出来てしまうものなのか、よく分からないが…(^^;)?
ところで、全曲を録音したピアニストはいないのか調べてみたら、なんと、ルドルフ・ブッフビンダーが "Diabelli's Waltz The Complete Variations" というCD(↓)を出していた。ベートーヴェンの「ディアベリ」も入っている。
今、Spotify で聴いているが、申し訳ないが YouTube で聴いた演奏とは違って、なかなかいい ♪ 上の感想文も変更する必要があるかも…(^^;)。
もう一つ、「カメラータ」レーベルから Doris Adam というピアニストのCDが出ている。これは、井上直幸さんのベートーヴェン「ディアベリ変奏曲」のCDと同時に2002年に出されたもの。
ディアベリ変奏曲(ツェルニー他)
ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲(井上直幸)
おまけ。「もう一つのディアベリ変奏曲」(50人の作曲家による)一覧。
Thema. Vivace (C major), by Anton Diabelli
- Ignaz Assmayer: Moderato
- Carl Maria von Bocklet: Vivace
- Leopold Czapek: Vivace molto legato
- Carl Czerny
- Joseph Czerny
- Moritz von Dietrichstein: Tempo vivo del Thema
- Joseph Drechsler: Quasi Ouverture. Adagio - Allegro
- Emanuel Aloys Förster: Capriccio. Allegro
- Franz Jakob Freystädtler
- Johann Baptist Gänsbacher
- Joseph Gelinek: Presto
- Anton Halm: Dolce
- Joachim Hoffmann: (Fugato.) Vivo
- Johann Horzalka: Adagio (A♭ major)
- Joseph Huglmann: Allegro (A♭ major)
- Johann Nepomuk Hummel
- Anselm Hüttenbrenner: Allgero
- Friedrich Wilhelm Kalkbrenner: Allegro non troppo
- Friedrich August Kanne
- Joseph Kerzkowsky: Moderato con espressione (F major)
- Conradin Kreutzer: Vivace
- Eduard von Lannoy
- Maximilian Joseph Leidesdorf: Vivace
- Franz Liszt: Allegro (C minor) (Variation on a Waltz by Diabelli, S.147)
- Joseph Mayseder: Allegro
- Ignaz Moscheles
- Ignaz Franz von Mosel
- W. A. Mozart fils (Franz Xaver Wolfgang Mozart)
- 28. Con fuoco
- 28a. (printed in later editions)
- Joseph Panny: Allegro con brio (A minor)
- Hieronymus Payer
- Johann Peter Pixis
- Wenzel Plachy: Con fuoco
- Gottfried Rieger
- 33. Allegro ma non troppo
- 33a. (printed in later editions)
- Philipp Jakob Riotte: Allegro (F minor, ends F major)
- Franz Roser (A♭ major)
- Johann Schenk: Caprice. Moderato
- Franz Schoberlechner
- Franz Schubert (C minor) (Variation on a Waltz by Diabelli, D.718)
- Simon Sechter: Imitatio quasi Canon, a 3 voci
- S. R. D. (Erzherzog Rudolph): Fuga. Allegro
- Maximilian Stadler
- Joseph von Szalay
- Václav Jan Tomášek: Polonaise. Tempo giusto
- Michael Umlauf: Presto
- Bedřich Diviš Weber: Con fuoco
- Franz Weber: Brillante
- Charles Angelus Winkhler: Allegro con fuoco
- Franz Weiss
- Jan Nepomuk Augustin Vitásek: Un poco moderato
- Jan Václav Voříšek
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