ポーランド出身、主にロシアで活動した作曲家で、その作品は、20の交響曲、17の弦楽四重奏曲、8つのヴァイオリンソナタ、6つのチェロソナタ、6つのピアノソナタ、7つのオペラなどなど、思ったより大作曲家なのかも知れない…(^^;)。
とりあえず基本的なところを『Wikipedia:ミェチスワフ・ヴァインベルク』から…。
ミェチスワフ・ヴァインベルク(Mieczysław Weinberg、1919-1996)はポーランドの首都ワルシャワに生まれる。ワルシャワ音楽院で学ぶが、1939年ナチスのポーランド侵攻のためソ連に亡命。ソ連ではショスタコーヴィチと親交を結ぶが、スターリンの反ユダヤキャンペーンで1953年に逮捕されるなど、苦難の生涯であった。
スターリンの死により名誉が回復された後は、モスクワで、ショスタコーヴィチの近くに住み作曲のアイディアを分かち合っていた。彼の作品は、ショスタコーヴィチが称賛しただけでなく、エミール・ギレリス、レオニード・コーガン、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、クルト・ザンデルリングなどロシア随一の演奏家にも取り上げられた。
ピアノ作品には、6つのピアノソナタや子ども向けの小品、室内楽などがある。ピアノ五重奏曲(Op.18, 1944)、ピアノ三重奏曲(Op.24, 1945)やチェロ曲は、最近欧米のコンサートや音楽祭で演奏されるようになった。
ヴァインベルクの作品はショスタコーヴィチの影響が語られることが多いが、プロコフィエフ、ミャスコフスキー、バルトーク、マーラーなどからも影響を受けている。
YouTube に、エミール・ギレリスのピアノソナタ第4番があったので聴いてみた。それなりに面白いけれど…という感じかな?
♪ Weinberg - Piano sonata n°4 - Gilels
それよりも面白かった(よかった)のは、アルゲリッチとギドン・クレーメルによるヴァイオリンソナタ第5番。素人録音のようで音質はよくないが曲・演奏はなかなかいい ♪
♪ Martha Argerich and Gidon Kremer play Weinberg sonata n°5
それから、最近演奏機会が増えたというピアノ三重奏曲と五重奏曲を聴いてみたが、両方ともなかなかいい。もっととり上げられてもいいのかも知れない。
♪ M. Weinberg - Trio for Piano, Violin and Cello op. 24, 4th movement - Finale
♪ Mieczysław (Moishe) Weinberg - Quintet for piano & strings, Op. 18
このピアノ五重奏曲の演奏メンバーはなかなかだ ♪→ "Renaud Capuçon, Kirill Troussov, Nobuko Imai, Miklós Perényi, Kirill Gerstein in Verbier, 2014"
YouTube にはピアノソロの演奏が少ないので、Spotify を探したら、とりあえず『ミェチスワフ・ヴァインベルク:ピアノ作品全集』(↓)という4枚CDの全集があったので少しずつ聴いてみることにした。
内容は下記。
- CD1:ピアノソナタ 第1番&第2番, 2つのマズルカ, 子守歌, ピアノソナタ Op.49bis
- CD2:パルティータ, ピアノのためのソナチネ, ピアノソナタ 第4番
- CD3:子どもの雑記帳, やさしい小品, カンカン
- CD4:ピアノソナタ 第3番&第5番&第6番, ベルリンスキーの娘のための2つのフーガ
アリソン・ブリュースター・フランツェッティ(Allison Brewster Franzetti)というアメリカの女性ピアニストが弾いている。
とりあえず、つまみ食い的に全曲少しずつ聴いてみた。ピアノソナタはなかなか「聴きごたえ」がある。…が、すぐに「これいい!」という感じのものはなかった。じっくりと聴いてみる必要がありそうだ。
子ども向けの小品も、面白いものも何曲かあるのだが、自分で弾こうと思うものはなさそうだ。
いい感じなので後でちゃんと聴いてみようと思ってメモしたものは下記。楽章単位なのはちょっと困るかも…。聴くときはピアノソナタ全体を聴くことにしよう…(^^;)。
- ソナタ第1番の第2楽章
- ソナタ第2番の第1楽章、第3楽章(不思議な美しさのAdagio)
- ソナタ第3番の第3楽章
- ソナタ第4番の第1楽章、第4楽章(面白い)
- ソナタ第5番の第3楽章
- ソナタ Op.49bis の第1楽章(どこか懐かしい民族的…)、第3楽章
- ソナチネの第1楽章、第3楽章(優しい感じ)
問題は楽譜だ。著作権が切れてないので IMSLP にはないし、ちょっと調べた感じでは国内では出版されていないようだ。まぁ、自分で弾くことはなさそうだが、楽譜を見ながら聴くという楽しみ方はできそうもない。
ヴァインベルクの楽譜はシコルスキ社から出版されているようだが、ピアノ曲はピアノソナタの3、5、6番しか見当たらない。福間洸太朗さんは何を弾いてくれるんだろう?
✏️ヤマハミュージック:ヴァインベルク
✏️Sikorski: Weinberg
Sikorski 社サイトには1ページのサンプル楽譜はある。下のはピアノソナタ第3番の冒頭。
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