2019年1月24日木曜日

ツィモン・バルト Tzimon Barto 筋肉マンピアニスト!?

久しぶりに、来日ピアニストの中からお気に入りを探してみた。《2019年来日ピアニスト一覧》の中で、知らなかったピアニストを何人か聴いてみたが今ひとつピンとこない。

で、《2020年!版ピアノカレンダー ♪》を見ると、まったく知らないツィモン・バルトというピアニストがいる。さっそく聴いてみたが、なかなか面白いピアニストだ…(^^)♪




まず、Wikipedia を見ると、なんと「ツィモン・バルト(Tzimon Barto, 1963年1月2日 - )はアメリカのピアノ奏者、ボディビルダー、作家」と紹介されている。

ボディビルダーというのを見て、同姓同名の別の人かと思ったが、どうも本人らしい。検索結果にねもねも舎のこんなタイトルの記事(↓)もあった。

✏️ムキムキマッチョなピアニスト、それがツィモン・バルト

演奏している映像を見ると、確かに胸板の厚いがっしりした体格で、容貌に似合わぬ繊細なピアニッシモを弾いたりしている…(^^;)。

作家としてはバルト・スミス(Barto Smith)という名前で活躍していて、5〜6ヶ国語をあやつるらしい。

ピアノはジュリアード音楽院でアデーレ・マーカスに師事。1985年にジャン・カルロ・メノッティの招聘でスポレート音楽祭に出演し、1989年にはクリストフ・エッシェンバッハの指揮するウィーン楽友協会でのコンサートに参加した。1990年にはヘルベルト・フォン・カラヤンの招きでザルツブルク音楽祭に出演して名声を確立。(Wikipedia)

なお、本人の公式サイトは コチラ(http://tzimonbarto.com)


で、ショパンやリストなどのソロピアノ曲もいろいろ弾いていて、YouTube に色々あるのだが、正直なところソロの演奏はあまり面白くなかった。

良かったのが3つの協奏曲で、いずれも、2017年1月19日、シュトゥットガルトでの演奏。オーケストラはクリストフ・エッシェンバッハ指揮の南西ドイツ放送交響楽団(SWR Symphonieorchester)。

曲はモーツァルトの「ピアノと管弦楽のためのロンド K.386」、R.シュトラウスの「ブルレスケ」、ヴォルフガング・リーム(Wolfgang Rihm)の「ピアノ協奏曲第2番」。

 Barto | Eschenbach | Mozart: Konzert-Rondo A-Dur KV 386 | SWR Symphonieorchester

 Barto | Eschenbach | Richard Strauss: Burleske für Klavier und Orchester | SWR Symphonieorchester

 Barto | Eschenbach | Rihm: Klavierkonzert Nr. 2 | SWR Symphonieorchester


リームの「ピアノ協奏曲第2番」はツィモン・バルトに献呈され、2014年のザルツブルク音楽祭で初演されている。

R.シュトラウスの「ブルレスケ」は、個人的には数日前に知った曲(→《バスソルトのお土産付きS席チケットって…(^^;)?》)で、アルゲリッチの名演奏が残っているが、ツィモン・バルトの演奏もなかなか負けてないと思った。


演奏も割と気に入ったのだが、その他のお気に入りポイントがいくつかある。

その1、堂々と?楽譜を見て演奏している。譜めくりも自分で…。

その2、現代作曲家からピアノ協奏曲を献呈されるほどのピアニストであること。演奏の腕前を信頼されているだけでなく、そういう交友関係もあるのだろう。

その3、ツィモン・バルト自身が "Barto Prize"(Barto International Composition Competition for Solo Piano)というソロピアノ曲の作曲コンクールを主催していること。

"Barto Prize"というページを見ると、2006年から2年ごとに開催されており、例えば、2016年は Lowell Liebermann という人の「ノクターン第8番」が受賞している。

たぶんこの曲(↓)。マルカンドレ・アムランの演奏。いい感じの曲だ。

 Hamelin plays Liebermann - Nocturne No. 8 Audio + Sheet music



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