自動ピアノ(昔の、電子的ではない)とかピアノロールのことは何となく知っていたが、ドビュッシー以外にも、マーラー、ラヴェル、スクリャービン、ラフマニノフなど作曲家自身の演奏などが残されているというのでビックリ ♪ 調べてみた。
Welte Mignon WM-1 Janssen and Conn Player Piano |
ピアノロールというのは、ピアニストが弾いたキーとその強さ、ペダル制御などをロール紙に「記録」したもの。記録は穴を開けることで行われ、「再生」時にはその穴を空気が通る力を利用して打鍵される。19世紀後半から1930年頃まで流行ったようだ。
その仕掛けは上の写真(eBid というオークションサイトからお借りしたもの)のように、ピアノに組み込まれたものが多いが、普通のピアノにセットして弾くようにした「80本の指(レバー?)と2本の足(ペダル用)」をもつ "push-up"タイプの装置(↓)もある。
その動きは YouTube の動画(例えば下記)で見ることができる。
🎦88/65 AEOLIAN PUSH-UP PIANOLA
自動ピアノは「リプロデューシング(reproducing)ピアノ」などとも呼ばれる。クラシック分野の重要なピアノロールが残っているメーカーとしては、Welte-Mignon、Duo-Art、Ampicoの 3社が有名とのこと。
で、興味の赴くまま YouTube の中を探索したものを並べてみる。作曲家自身の演奏なので、コメントは差し控えたい…(^^;)。
ドビュッシー「月の光」。
♪ Debussy plays Debussy | Clair de Lune (1913)
ラヴェルの「高雅で感傷的なワルツ」、1913年制作。
♪ Ravel plays Ravel - Valses Nobles et Sentimentales (1913 Welte Mignon Recording)
スクリャービン、プレリュードなど9曲。
♪ Alexander Scriabin plays Scriabinマーラー。最初の2曲はきれいな曲だ。歌曲のピアノ編曲版?「若き日の歌」から〈私は緑の野辺を楽しく歩いた〉と、「さすらう若人の歌」から〈朝の野を歩けば〉。
♪ Gustav Mahler, complete piano rolls recordings (1905)
ラフマニノフの弾く「エレジー」。
♪ Rachmaninoff Plays his Elegie, Op 3 No 1
ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」。"2-part Roll" とあるので、ピアノパートとオーケストラパートを両方本人が弾いたようだ。
♪ Steinway Duo-Art: "Rhapsody in Blue" played by George Gershwin
グリーグの「蝶々」。「抒情小品集」Op.43-1。
♪ Edvard Grieg plays his 'Butterfly' (1906)
そして、これ(↓)はリスト…と書いてあるのだが、リストがピアノロールを残したという話はなさそうなので、弟子のピアニストとかの演奏かも知れない。外付けの "push-up"タイプの装置の実演をしているのが面白かったので…。
♪ Welte-Mignon Liszt
"debussy plays debussy" とか "piano roll"、"reproducing piano"、"Welte-Mignon"、"Duo-Art"、"Ampico" とかで検索するとまだまだ出てくるのだが、今日はこの辺で…。
楽しかった…(^^)♪
おまけ:その1。ピアノロール演奏の CD。
作曲家だけではなく、昔のピアニストなども含めた歴史的なピアノロールを「再生」して録音した CD も色々あるようだ。若き日のホロヴィッツの演奏とかも…。
ヴェルテ=ミニョン・ピアノ・ロール・シリーズ 第2集(1905 - 1915)
ちなみに「ピアノロール」自体もオークションに出品されていたりする。
✏️ヤフオク!アンティーク ピアノロール
おまけ:その2。現代の "push-up" 型自動ピアノ?
色々見ているうちにこんなもの(↓)を見つけた。機械式の自動ピアノは過去のものだと思っていたら "Piano SuperDroid" という「ピアノを弾くロボット」?を作った人がいた!
電子式の現代的な自動演奏ピアノ(スタインウェイの SPIRIO とか)に比べて、音とか再現性とかどうなんだろう…(^^)?
🎦Meet Arpeggio - the Piano SuperDroid
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