「ラン・ラン vs マルカンドレ・アムラン」と言っても、ヴィルトゥオーゾ・ピアニストの対決という訳ではなく…。
どうもラン・ランの左手の治りが芳しくないようで、またまた(また…?)リサイタルをキャンセルしたというニュース。そのリサイタルというのは、シアトル交響楽団のシリーズ("Distinguished Artist Series")の中の一つで、実は本日(9月28日)行われる 。ラン・ランの代役となったのがマルカンドレ・アムランである。
で、この記事の中にどっちがいい?という話…
…はないのだが、がっかりした人もいるし、そうでない人もいるだろうと書いてあり、シアトル交響楽団としては「(アムランの)2015年以来のシアトルでのリサイタルを歓迎する」と言っている。まぁ、チケット売りたいし、当然のコメントだろうと思う。
ちなみに、ラン・ランのリサイタルのキャンセルが公表されてからのチケットの払い戻しや交換の数は「通常」以上ではなかったそうだ。
ラン・ランとマルカンドレ・アムランを比較したコメントが載っていて、ちょっと面白い。
「ラン・ランもアムランも一流のピアニストであるが、ステージ上の『パーソナリティ』は明らかに異なっている」
「ラン・ランは華々しく(flamboyant)その身振りはときに大きくダイナミックだ。そこには身体性(physicality)があり、感情的でもある」
「一方アムランは、どちらかというと知的で(intellectually oriented)、物事を深く考える人(thinker)で、洗練されたアプローチをする」
まぁ、両者の演奏の違いを十分に分かっている訳ではない私でも頷けるコメントではある。ただし、アムランの演奏は「洗練されたアプローチ」ではあると思うのだが、結果としての演奏からは「感情的」な部分も感じられると思っている。
それよりも、個人的にはアムランのプログラム(↓)に興味がある。
Franz Liszt
「詩的で宗教的な調べ」から「孤独のなかの神の祝福」
バッハの名による幻想曲とフーガ
Samuel Feinberg
ソナタ第4番
Claude Debussy
画像 第1集
Leopold Godowsky
J・シュトラウス2世のワルツ 「酒、女、歌」のトランスクリプション
Franz Liszt
ハンガリー狂詩曲 第13番 イ短調
リストにはそれほど興味はないのだが、フェインベルクとかゴドフスキーの曲は聴いてみたい気がする。
それから、アンコールでは自作(今年のクライバーン国際コンクールの課題曲:委嘱作品)の "Toccata ‘L’homme armé" を(も?)弾くつもりとも言っている。これもちょっと(本人の解釈を?)聴いてみたい。
それにしても、ラン・ランの左手、11月末の来日までにはさすがに治るんだろうなぁ…?
見にいくつもりはないけれど、ラン・ランの「スペシャル」(真鍋大度とのコラボ)で何をやるのかは少し気になる。
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