読んでいて思わず嬉しくなるような、ネルソン・フレイレのインタビュー記事(↓)があった。ピアノ音楽のファンでよかったと思う ♪…ちょっと大げさ…(^^;)?
記事の中から、嬉しくなったところをいくつかご紹介すると…。
まずイントロがいい。この記事を書いた青澤隆明さんの紹介文(↓)なのだが、「なんだか自分がよい人間になったような気がする」という言い方に、音楽を聴く理由の一つをさりげなく差し出されたような気がして、インタビューを読む前からとても嬉しくなった…(^^) ♪
「ネルソン・フレイレのピアノを聴いていると、なんだか自分がよい人間になったような気がする。どこかとても正直な気持ちになる。とくにコンサートを聴くと、逞しさと繊細さ、強さと脆さが、ともに愛おしく感じられてくる。完全無欠ではないままの、その飾りのない純朴さに、心がうれしくなる」
そしてもちろん、記事に出てくるネルソン・フレイレの言葉もとても温かい。
「ブラームスのレコードをつくりたかった。このソナタ(第3番)は10代になる前から弾いていて、私の人生の一部だったから。…ときには、好きな作品があっても、曲のほうが好いてくれないこともある。好きなものに、好かれるのは、素晴らしい気分だよ(笑)」
「年をとってくると、過去を振り返りたくなるものだろう。それもひとつの理由だと思う(笑)。私はとてもノスタルジックな人間だから、古い写真や手紙をみて過去を思い出したりするのが好きなんだ」
「フレージングは話しかたと同じで変わらないし、リズムも歩きかたといっしょだ。指紋と同じように。いろいろな経験をしても、人はやはり自分のままだと思うよ」
「音楽は楽しむべきものでもあると私は思う。ピアニストが舞台に出て、ただハードワークの続きをするようなものだと、喜びにはならないから、私はそれを忘れて弾きたい」
読んでいるうちに、ここで紹介されているCD "Nelson Freire : BRAHMS"(ピアノ・ソナタ第3番/4つのピアノ小品 他)をすぐにでも聴きたくなった。
YouTube で探したが見つからないので、NAXOS を調べてみると、ラッキーにもこのCDが登録されていた。ので、この記事を書きながら聴いているところ ♪
ブラームスのピアノ曲はそれほど聴かない(お気に入りの曲が少ない)のだが、上の記事を読んだあとだったせいか、とても優しく美しく聴こえる。…というか、ネルソン・フレイレの音がいい音なんだと思う。
あまり面白くないと思っていたピアノソナタ(第3番)も、とくに第2楽章などは実にいい感じだ。小品もとても魅力的な演奏になっていて、どれか自分でも弾けそうな曲がないか探してみようと思い始めた。
「好きな作品があっても、曲のほうが好いてくれないこともある」ということは念頭に置いておくべきだろうが…(^^;)。
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