その「触れ込み」はこんな(↓)感じ…。
「クラシック音楽はこの日、新たな歴史を刻むことになる。」
「かつてないテクノロジーと表現の融合によって、…誰も見たことのない未来のステージを見たくはないか。」
このサイトはオープンしたばかりで、"MOVIE"コーナーも "Coming Soon" となっている。なので、分かっているのは「ラン・ランと真鍋大度の率いるRhizomatiks Research とのコラボ」であることくらい…。サイトには「単なるコラボレーションではない」と書いてあるが…(^^;)?。
他に、これをとり上げた記事(↓)があって、こちらの方に「公演情報」が少し出ている。
この記事によると、「演奏曲目は決定次第ウェブサイトにてお知らせいたしますが、全曲目について事前発表の予定はございません」とのこと。
気になる「注意書き」(↓)もある。
※本公演は通常のピアノ・リサイタルとは異なり、PA音響機器の使用、照明演出などを予定しております。
※一部の座席において演出用機材の作動音が発生する場合があります。
※一部の座席において、演出の一部が見えづらい場合がございます。
ここまで読んできて、そして真鍋大度さんや "Rhizomatiks Research" のサイトの情報や動画を見て、どうもこれは私向けのイベントではないな〜、という気がしてきた。
以下、定年生活者(年寄り…)の正直な感想。
最初にちょっと言い訳みたいになるが、元理工系の私としては、こういう試みは面白いと思う。でも、面白いと思うのは「技術とアートの組み合わせの部分」であって、それとピアノ音楽の組み合わせという部分ではない。
現物を見もしないで、あれこれ言ってもしょうがないのだが、仮に「メディアアートとピアノ音楽の組み合わせ」が面白かったとしても、音楽体験として「いいなぁ〜!」という感覚を持てるとは思えないのだ。
いいピアノ音楽体験に必要なものは、良質なピアノ作品、ピアニスト、ピアノ、ホール、そしていい聴衆といったところではないだろうか? それで十分だと思うし、それで最高のピアノ演奏を聴きたいと思う。
まぁ、こういった試みも一つの方向性としてはあるのだろう。でも、これって結局のところ何なんだろう?
①ピアノ音楽をより楽しめるようにする演出?
②メディアアートの素材の一つとしてのピアノ音楽?
③テクノロジーと表現の融合による新たな舞台芸術?
①であればまだしも、なんとなく②になってしまいそうな予感も…。やっている人たちは多分③に近いところを狙っているのだろうが…。
少なくとも、私がクラシック音楽やピアノ演奏に期待するものとはちょっと違うような気がする。
結局のところ、歳のせいでこういう新しいものについて行けなくなっているだけかも知れない。でも、ちっともワクワクしないのも正直な気持ちなのだ。
まぁ、ピアノ演奏にもその聴き方にも「多様性」があるということは確かなので、こういう試みは大いにやるべきだとは思う。ただ、私としては、同じ「S席 12,000円」を出すなら、お気に入りピアニストの意欲的なリサイタルを聴きたいと思うのだ。
おまけ。8月10日付の記事(↓)にラン・ランがグテーレス国連事務総長と!写っている写真が載っている。その左手には「腱鞘炎のサポーター」のようなもの("a surgical sleeve" と書いてある)を付けているが、大丈夫か…?
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