…なのだが、少なくともネット上には解説や情報が少ない。個人的には、全体に何となく聴き覚えがある。第4楽章ははっきり記憶にあって、好きな楽章だ ♪
第1楽章の特徴は「転調」が多いこと。もともと転調が得意?なシューベルトだけど、提示部では4つ(ロ長調、ト長調、ホ長調、ロ長調〔嬰ヘ長調〕)、展開部で4つ(ロ長調〔短調〕、ニ長調、ハ長調〔変ホ長調〕、ロ長調)、そして再現部でも4つ(ホ長調、ハ長調、イ長調、ロ長調)の調が目まぐるしく?使われているそうだ。
それと、楽章全体を通して「第1主題の付点リズム」の素材が動機的に展開されていて、ベートーヴェンの影響が見られるとされている。
そういえば、聴いた印象も何となくベートーヴェンっぽいところがあるかも…(^^)♪
…で、その「第1主題の付点リズム」を含む第1楽章冒頭部分の弾き方(解釈)がピアニストによって様々で、なかなか自分の感覚に合う演奏に出会えない。それと、第4楽章も私なりのイメージがあるようで、これもなかなか難しい…(^^;)。
10人近いピアニストを聴いたのだが、私の感覚に合っている(近い)のはポール・ルイス、オピッツ、レオンスカヤあたりかな?この 3人の弾き方も同じではないのだが、それぞれに納得できる?音楽の流れになっている…と感じた。
ところが、意外なところ(YouTube のオススメ)で素晴らしい演奏を発見した ♪
ご高齢の女性がフォルテピアノを弾いている動画(↓)なので、あまり期待せずに、まぁ、聴いてみるか…という気持ちで再生したのだが、これが驚くほど私の感覚にピッタリの演奏だったのだ ♪
ご高齢の女性とは思えないほどキレのいい、心地よいリズム感のある演奏で、シューベルトというよりベートーヴェンに近いかも知れない。
音も、フォルテピアノにしてはよく響く豊かな音量を持つ楽器でとても気に入った ♪
弾いているのは誰なのか調べて、さらにビックリした。
このトゥルーデリーズ・レオンハルト(Trudelies Leonhardt、オランダ、1931 - )さんは、ピリオド楽器による演奏のパイオニアである鍵盤楽器奏者・指揮者として著名なグスタフ・レオンハルト(Gustav Leonhardt、1928 - 2012)の妹さんなのだそうだ。
しかも、シューベルトを得意にしていてピアノソナタは全曲録音しているようだ。パリ音楽院ではマルグリット・ロンとイヴ・ナットにも師事した人で、モダンピアノでも活躍したが、1970年代からはピリオド楽器に傾注しているとのこと。
トゥルーデリーズ・レオンハルトさんのことを書いている記事(↓)も見つけた。
✏️Trudelies Leonhardt / Schubert Works for Piano(あすなろの木の下で)
ちなみに、この作品は次の 4楽章構成になっているが、トゥルーデリーズ・レオンハルトさんは第2楽章と第3楽章を入れ替えて演奏している。
これは、シューベルトの自筆草稿譜でそうなっているからだと思われる。
- Allegro
- Andante
- Scherzo
- Rondo : Finale
モダンピアノの演奏で気に入った音源を 3つ挙げておく。
ポール・ルイス(Paul Lewis、英、1972 - )。
ゲルハルト・オピッツ(Gerhard Oppitz、独、1953 - )。
エリザーベト・レオンスカヤ(Elisabeth Leonskaja、ジョージア、1945 - )。
(トラックNo. 25〜28)
参考
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