ゲルハルト・マンテル (著), 久保田 慶一 (翻訳)
音楽之友社 (2011/11/12)
【目次】
1. 演奏に必要なのは直観か頭脳か?
2. 楽譜を読むとは?
3. パラメーターを聴こう
4. リズム
5. 強弱法
6. アーティキュレーション
7. 音色
8. テンポ
9. 自分らしさをどこまで出していいの?
10.しくみを知って演奏しよう
11.特徴をつけて演奏しよう
12.変化をつけて演奏しよう
13.ズレのある演奏をしよう
14.演奏につながりを持たせよう
15.音楽をイメージしてみよう
16.表現とコミュニケーション
17.自分らしい演奏を求めて
1. 演奏に必要なのは直観か頭脳か?
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これから演奏しようとする音楽がはっきりとイメージできれば、テクニック面でもよい効果が得られるのは明らかです。しかしまた反対に、テクニック上の問題がクリアできれば、演奏をうまくイメージできるのです。
2. 楽譜を読むとは?
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曲を演奏する際には誰もが個性を発揮できますし、またそうしなければなりません。
…
「そこに意味がある限り、すべての人が解釈する権利を持っている」
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現代の脳科学の研究成果の中で、私たち音楽家にとって最も重要なのは、すべての行動や思考には感情の動きや変化が必然的に伴うということがわかったことです。
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「そこ(楽譜)に書いてある通りに演奏しなさい」とよく言われますが、説得力のある演奏をするためには、「どうしてそれがそうなっているのかを、聴いて理解してもらえるように演奏しなさい」と言うべきなのです。
3. パラメーターを聴こう
練習では…曲を念入りに仕上げようとします。そのために曲の細部をひとつひとつ聴き分ける、つまり曲をパラメーター(リズム、デュナミーク、アーティキュレーション、テンポ、音色)に分解して、それぞれを別個に聴かなくてはなりません。
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私たちの注意力には限界があります。「効率的に」うまく練習するためには、注意力が許す範囲で多くのことを同時にしなくてはなりません。
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こうして注意を向けるパラメーターを替えて、パラメーターごとに練習するのです。あるパラメーターを練習して、次に別のパラメーターを練習します。…
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音楽家が音楽を聴く場合には、違いがわかることがとても大切です。違いがわかる能力がすぐれていればいるほど、演奏も明確かつしっかりとしたものになります。
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