2017年2月6日月曜日

音楽の著作権について:こうなるといい ♪

昨日の記事《音楽の著作権について:JASRAC問題》に続いて、こうなってほしいという、趣味のピアノ独習者としての意見(ワガママ?)を書いてみたい。




現代音楽などの「著作権が切れていない作品の楽譜」に関して、以前からなんとなくモヤモヤしたものを感じている。

それは、現代音楽がなかなか広まらず、クラシック音楽界に活気がない(新しい作品があまり出て来ない)のも、この旧態依然とした「著作権」システムにあるのではないか?という疑問。


ネットがこれだけ普及して、音楽のサプライチェーン?(流通経路、販売形態、利用方法、楽しみ方など)がこれだけ変化しているのだから、「著作権」に関わる法律とか社会システム全体を見直す必要があるのではないか?

例えば私の場合、ピアノを始めてからの4年間ほど、CDは1枚も買ってない。実は、まともなCDプレーヤーも持ってない。音楽を聴くのは、もっぱら iPhone、PC、Apple TVと、たまにTV録画したもの。

ピアノ音楽は十分に楽しんで聴いているが、そのほとんどは、YouTube、ストリーミング配信(NAXOS)、コンクールなどのリアルタイム配信などである。学生時代の音楽の楽しみ方(LPレコード、FM放送)とは全く違う。

楽譜についても、最近は IMSLP の PDF を使うことも増えてきた。


たしかに、作曲家・作詞家・演奏家などの「クリエイトする側」の権利が守られ、見合った収入が得られることも重要である。そうしないと、音楽業界全体が回っていかないだろうから。

しかし、だからと言って、音楽をもっと多くの人に知ってもらうとか、楽しんで(演奏して、聴いて)もらうことが阻害されてしまっては本末転倒だと思うのだが…。


私の練習する曲はほとんどが著作権が切れた昔の作品だが、本当は近現代や同時代の新しい曲も弾いてみたいと思っている。しかし、それが簡単にできるような環境には、残念ながらなっていない。例えば…。

●現代曲の演奏を聴く機会が少ない。あまり演奏されないのは、作品自体の魅力とか以外に、著作権の問題もあるのでは?

●現代曲の楽譜はなかなか探せない。見つかったとしてもかなり高価。弾けるかどうか分からないものを購入するのはリスクが高すぎる。

●ほとんどの楽譜(書籍)は複数の曲が入っていて、一つの曲が欲しいだけなのに10曲分の代金を払う必要がある。10曲分の「著作権料」も、たぶん含まれているのだろう。


なので、利用者側からの勝手な言い分としては、楽譜は1曲単位でネットからダウンロードして、iPad などで見るのが当たり前になってほしい。当然、サンプルを無料で見ることができること。

そうすれば、曲を探すのも楽になるし、必要な曲の楽譜だけ買うことができる。

それは、プロの演奏家にとっても同じことなので、新しい曲を取り上げるピアニストが増えるのではないだろうか?その演奏がネットで気軽に聴けるようになればもっとよい。

Amazon さんあたり、頑張ってくれないだろうか? Kindle 限定とかじゃなく…(^^;)。


…という利用者サイドの勝手な言い分を汲み取って頂いて、業界の改革を進めてくれるような人物が現れることを切に願っている。ピアノ・ファンの一人としては、願うことぐらいしかできないが…。



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