昨日の記事に書いた Piano Fest に出演するジャズピアニスト&作曲家の Fred Hersch(フレッド・ハーシュ)を聴いてみた。ちょっといい感じかも…(^^)♪
作曲家としてはジャズだけでなくクラシカルな作品も作っている。「現代音楽」の要素はほとんど感じられない。わりと静かな心地よい曲が多いようだ。
Fred Hersch(フレッド・ハーシュ)は、1955年アメリカのオハイオ州シンシナティ生まれ。ジャズピアニストをしながら、New England Conservatory で Jaki Byard に師事。1977年にニューヨークに移り、以後ジャズピアニスト・作曲家として活躍。長年、メディテーションを行っている。
"Three Character Studies"、"Saloon Songs"、"24 Variations on a Bach Chorale" などの作品は Edition Peters(ペータース)から出版されている。
詳しくは下記。
✏️Fred Hersch(本人サイト)
✏️Fred Hersch(Wikipedia)
YouTube にはピアノトリオの演奏なども多いが、今回はソロ演奏・作品を中心に聴いてみた。アルバムのプレイリストや音源があったので、年代順に聴いた。
まずは、2017年リリースのアルバム "open book"。自作曲 3曲を含む。
♪ Open Book(プレイリスト)
- The Orb (Fred Hersch) 6:26
- Whisper Not (Benny Golson) 6:27
- Zingaro (Antonio Carlos Jobim) 7:58
- Through The Forest (Fred Hersch) 19:34
- Plainsong (Fred Hersch) 4:51
- Eronel (Thelonious Monk/Sadik Hakim) 5:40
- And So It Goes (Billy Joel) 5:57
💿 open book :Palmetto 2017
解説:✏️★至高のソロ作品 Fred Hersch / Open Book(VENTO AZUL)
次は、コロナ禍の中で自宅(別荘)で録音したアルバム。
♪ Songs From Home(プレイリスト)
- Wouldn’t It Be Loverly (Loewe)
- Wichita Lineman (Webb)
- After You’ve Gone (Layton)
- All I Want (Mitchell)
- Get Out Of Town (Porter)
- West Virginia Rose (Hersch) / The Water Is Wide (traditional)
- Sarabande (Hersch)
- Consolation (A Folk Song) (Wheeler)
- Solitude (Ellington)
- When I’m Sixty-Four (Lennon/McCartney)
💿 Songs from Home :Palmetto 2020
解説:✏️★感動のソロ・ピアノ Fred Hersch / Songs From Home(VENTO AZUL)
そして、昨年リリースされた "Breath by Breath" は、ピアノトリオ+弦楽四重奏という編成による「組曲」とも言える作品。
- Begin Again
- Awakened Heart
- Breath by Breath
- Monkey Mind
- Rising, Falling
- Mara
- Know That You Are
- Worldly Winds
- Pastorale (homage a Robert Schumann)
💿 Breath by Breath :Palmetto 2022
解説:✏️★Fred Hersch / Breath By Breath(VENTO AZUL)
それから、タイトルに惹かれて "24 Variations on a Bach Chorale" という曲も聴いてみた。バッハのマタイ受難曲で使われている有名な讃美歌「血しおしたたる」(O Haupt voll Blut und Wunden)をテーマにした変奏曲である。
ピアノ:Blair McMillen(ブレア・マクミラン)
この曲は、ハーシュの作品を集めた下記の CD に入っている。
💿 Concert Music 2001-2006 :Naxos 2007
(ハーシュ:演奏会用作品集 2001-2006)
この CD の収録曲は下記。
- 3つの性格的練習曲(左手のためだけの夜想曲/小さな糸巻きの歌/チョリンホ)
- バッハのコラールによる24の変奏曲
- 叙情的小品
- ほろ苦いタンゴ
- サロンの歌(4部のスロー・ドラッグ/“ラストコール”ワルツ/バワリー街のラグ)
一通り聴いただけなので、冒頭に書いた「わりと静かな心地よい曲が多い…」という以外の感想は書かないことにしようと思う。ただ、お気に入り度で言うと「ちょっと好きかも…」とは言っておくことにしよう ♪
ところで、1年ほど前のインタビュー記事(↓)にいいことが書いてある。
✏️Fred Herschさんインタビュー(古谷淳)
「若いミュージシャン達へのアドバイス」ということに対して、ハーシュが答えている中に…
「それから、、『深く聴く(deep listening)』という事をトライして欲しい」
…とある。"deep listening"、いい言葉だ。私も心がけよう…(^^;)。
ちなみに、フレッド・ハーシュは初めて…だと思っていたのだが、一回だけほんの少し遭遇していた。現代ピアノ曲の「委嘱」に関する記事(↓)に登場していたのだ。
ギルモア音楽祭の主催団体が 2004年に "Thirteen Ways of Looking at The Goldberg" という企画をやったときに、委嘱した 12〜13人の作曲家の中に Fred Hersch という名前があって "Melancholy Minuet" という曲を提供していたのだ…(^^)♪
【関連記事】
0 件のコメント:
コメントを投稿