《鍵盤音楽史:現代》 39(+2)人目の作曲家は、ギイ・サクル(Guy Sacre, 仏, 1948-)。
《2018年来日ピアニストのチェック(続)》の中で、《ビリー・エイディ Billy Eidi》というピアニストをチェックしているときに見つけた作曲家である。
現代音楽というよりフランス近代音楽の要素をより感じる作曲家だ。
ビリー・エイディとギイ・サクル(右) |
ギイ・サクルはフランスの作曲家・ピアニスト・音楽評論家。272人の作曲家によるおよそ 4,000のピアノ作品を網羅した "La Musique de piano"(ピアノ音楽)という本の著者としての方が有名かも知れない。
作曲家としては、フランス音楽の伝統を重んじたピアノ作品(小品集が多い)と、ポール・ヴェルレーヌ、ジャン・コクトーなどの詩をもとにした声楽曲を書いている。
また、ビリー・エイディとともに "Contrechants" という団体を作り、知られざる作品の発掘にも取り組んでいる。その他、パリ・ショパン・フェスティヴァルのミュージック・アドヴァイザー、デュティーユーとロサンタールが会長を務めるロベール・カサドシュ協会の委員も務めているようだ。
ピアノ作品のほとんどは、ビリー・エイディが録音した 3枚の CD(後述)にほぼ収録されていると思われる。その収録曲(主なピアノ作品)は下記の通り。
- セレナード第2番 I.〜VII.
- ショパンのマズルカによる変奏曲:1989
- 子どもの歌:1978
- 小セレナード:1979
- 24の前奏曲
- 新しい子供の歌 No. 1〜8
- 主題と変奏
- ヌフ・コント・モロー No. 1〜9
- 独り言 I.〜VII.
- プチ・エグゼルシス・デ・ラ・ソリテチュード No. 1〜5
- 謝肉祭 No. 1〜12
- 最後の子供の歌:2012
- 冬のソナチネ:1994
- 春のソナチネ:1989
- 夏のソナチネ:1998
- 秋のソナチネ:1995
- 13の即興曲:2013
以下、3枚の CD とその収録曲、プレイリスト(YouTube)を挙げておく。最新の CD(2022年9月リリース)については、ネット上の音源はまだないようだ。演奏はすべて ビリー・エイディ Billy Eidi。
収録曲:
- Serenade No. 2: I.〜VII.
- Variations sur une mazurka de Chopin
- Chansons enfantines: No. 1〜8
- Piccolissima Serenade: I.〜VII.
- 24 Preludes: No. 1〜24
♪ Guy Sacre - Piano Music and Melodies(プレイリスト)
収録曲:
- Nouvelles Chansons enfantines: No. 1〜8
- Theme varie
- Neuf Contes moraux: No. 1〜9
- Soliloques: I.〜VII.
- Petits Exercices de la solitude: No. 1〜5
- Carnaval: No. 1〜12
♪ Guy Sacre - Piano Music and Melodies(プレイリスト)
💿ピアノ作品集 ビリー・エイディ(2022年9月リリース)
収録曲:
- 最後の子供の歌:2012
- 冬のソナチネ:1994
- 春のソナチネ:1989
- 夏のソナチネ:1998
- 秋のソナチネ:1995
- 13の即興曲:2013
ギイ・サクルの作品の中では比較的長めの作品(変奏曲)を 2つ、ご紹介しておく。
わりと気に入っている作品である。ショパンのマズルカによる変奏曲はちょっと面白いと思うのだが、ショパンのファンの耳にはどう聴こえるのか、やや不安もある…(^^;)?
主な参考記事は下記。
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