《鍵盤音楽史:現代》 44(+2)人目の作曲家は、カール・ヴァイン(Carl Vine, 豪, 1954-)。
2016年シドニー国際ピアノコンクールで知った作曲家。このコンクールでは課題曲にオーストラリアの作曲家の曲を入れる必要があるが、その一番人気がカール・ヴァインだった。
photo by Keith Saunders © 2011 |
カール・ヴァインは、1954年、西オーストラリアのパース生まれ。西オーストラリア大学においてピアノをステファン・ドーナン、作曲をジョン・エクストンに師事。
1975年にシドニーに移住後、数十年にわたりフリーランスのピアニストとして活躍し、また多くの室内楽や劇場、舞踏団のために作曲している。一方で、オーストラリア国家の編曲や、1996年アトランタ・オリンピックの閉会式における2000年シドニー・オリンピック紹介部分の音楽担当など、幅広い仕事を行っている。
作品は、8つの交響曲、多数の協奏曲、室内楽などを含み、幅広いジャンルにわたる。
ピアノ関連作品は以下の通り。出典✏️carl vine /Piano(carlvine.com)
ピアノソロ/4手作品
- Piano Sonata No. 1 :1990
- Five Bagatelles :1994
- Piano Sonata No. 2 :1998
- Red Blues (4 intermediate pieces) :1999
- Red Blues
- Central
- Semplice
- Spartacus
- Anne Landa Preludes :2006
- Piano Sonata No. 3 :2007
- Sonata for Piano Four Hands :2009
- Toccatissimo :2011
- Arrival of Implacable Gifts (4 hands) :2017
- Piano Sonata No. 4 :2019
協奏曲
- Piano Concerto No. 1 :1997
- Piano Concerto No. 2 :2012
- Implacable Gifts(2台ピアノ協奏曲):2018
- Zofomorphosis(4手ピアノ協奏曲):2020
室内楽等
- Rash (solo piano with CD accompaniment) :1997
- Fantasia(ピアノ五重奏):2013
- The Village(ピアノ三重奏):2013
YouTube で、まず 4つのピアノソナタを聴いた。どれも聴き応えがあり面白いと思う。…のだが、本人がピアニストのせいか、やや技巧に走りすぎる嫌いがあるかも知れない…(^^;)。
ピアノ:Michael Kieran Harvey
ピアノ:Xiaoya Liu
ピアノ:Xiaoya Liu
ピアノ:Xiaoya Liu
シドニー国際ピアノコンクールで人気のあったのが次の 2曲。"Toccatissimo" もちょっと技巧や派手さが目立って、ややうるさすぎる…(^^;)? 2012年のシドニー国際ピアノコンクール委嘱作品なので、コンクール向き?
ピアノ:Marios Panteliadis
ピアノ:Martin Kesuma
"4 intermediate pieces" という副題のついた小品集 "Red Blues" を初めて聴いてみた。
ピアノ:Michael Kieran Harvey
I. Red Blues
II. Central
III. Semplice
IV. Spartacus
1曲目の出だしはこんな感じ(↓)。
ピアノ協奏曲第1番はわりといい感じの作品。他のコンチェルトも聴きたかったが、YouTube では音源が見つからなかった。
ピアノ:Michael Kieran Harvey
Edo de Waart 指揮 Sydney Symphony Orchestra
主な参考記事は下記。
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