まずは「チェンバロ協奏曲 第1番 BWV1052 ニ短調」。
聴き覚えのある曲だが、もしかすると、聴いていたのは復元された原曲のヴァイオリン協奏曲かもしれない。あるいはピアノ協奏曲版…(^^;)?
BWV1052 🎼バッハ(1685-1750)の作品一覧/Wikipedia
この《Bach100BWV🎧》プロジェクトで、チェンバロ協奏曲を聴くのは、実は初めてではない。バッハのチェンバロ協奏曲は、ヴァイオリン協奏曲などを編曲したものが多いため、ヴァイオリン協奏曲を聴いたときにチェンバロ版も聴いているのだ。
例えば、ヴァイオリン協奏曲第1番 BWV1041 はチェンバロ協奏曲第7番 BWV1058 に編曲されている。ヴァイオリン協奏曲第2番 BWV1042 は同じく第3番 BWV1054 に…。
このチェンバロ協奏曲第1番 BWV1052 もヴァイオリン協奏曲の原曲をチェンバロ用に編曲したものであるが、原曲は消失している。のちに BWV1052Rとして復元された。
原曲はバッハ自身の作曲かどうか不明らしいが、BWV1052 と BWV1052R を両方聴いた印象としては、この素晴らしい内容からして J.S.バッハ自身の作だと思う…(^^)♪
なお、第1楽章、第2楽章はカンタータ第146番「われら多くの苦難を経て」に、第3楽章はカンタータ第188番「われはわが信頼を」の序曲に転用されている。
「独奏チェンバロ、弦楽合奏および通奏低音」という楽器編成になっているが、いつもは通奏低音を受け持っているチェンバロが独奏楽器になった場合、通奏低音の楽器は?
…と思いながら演奏動画を見ていると、コントラバスのような楽器が通奏低音を担当しているような気がした。また、CD の演奏者紹介でチェンバロが 2人書いてあるものがあり、そのうちの 1台は通奏低音を弾くチェンバロなのだろう。以上、推測…(^^;)。
また、「これほど長大な作品が、このように一貫して異様なまでの暗さに覆われているというのは、バッハの全作品の中でも極めてユニーク」(渡邊順生氏)という解説もあったが、私自身は「暗さ」というより「力強さ」や「情熱」のようなものを感じた。
いずれにしても、好きな曲の一つだ ♪
気に入った演奏はコレ(↓)。タイトルに Jordi Savall(ジョルディ・サバール)の名前が入っているがこれは指揮者の名前。チェンバロを弾いているのは、ピエール・アンタイ(Pierre Hantaï, 1964〜)というフランスのクラヴサン奏者。
やはり、チェンバロというのは楽器(の音)自体にある種の「趣き」があって好きだ ♪ 単にバロック時代の古い趣きというだけでなく、音の響きそのものに独特の雰囲気がある。
では、ピアノで弾くとどうなるだろう?…と思いつつ何人かの演奏を聴いたが、当たり前かも知れないがいい演奏はピアノでもいい雰囲気が感じられる。
ただ、ピアノ自体にチェンバロにはない表現力(強弱やタッチの変化など)があるので、そこをどう使うのか(あるいは使わないのか)がピアニストの腕の見せ所かも知れない?
この、ベアトリーチェ・ラナの演奏はその辺りのバランスが良くて素晴らしいと思う。
アンドラーシュ・シフが 6曲のチェンバロ協奏曲を弾いた音源もあった(↓)。さすがシフという演奏だ。こちらも(の方が?)素晴らしい演奏だ ♪
そして、復元された原曲のヴァイオリン協奏曲 BWV1052R を佐藤俊介(オランダバッハ協会)の演奏で聴いた。これもなかなかいい…(^^)♪
チェンバロとピアノとヴァイオリン、どれが好きか?…と聞かれても、何とも答えようがないだろう。それぞれの楽器のそれぞれの持ち味が出たいい演奏であれば、どれも素晴らしい ♪…としか言えないので…。
以上、主な出典記事は下記。
✏️チェンバロ協奏曲 (バッハ)(Wikipedia)
✏️J・S・バッハ チェンバロ協奏曲集Ⅰ 解説(渡邊順生)
✏️大バッハのチェンバロ協奏曲 第1話 チェンバロ協奏曲第1番ニ短調BWV1052(祐仙の自己満足の自己愛わーるど)
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