2019年7月29日月曜日

ファジル・サイ Troy Sonata がなかなかいい ♪

ファジル・サイの最新ソロアルバムの記事(↓)があったので、久しぶりに聴いてみた。

✏️FAZIL SAY ピアノ・ソロ2(Mikiki)

2018年に作曲された "Troy Sonata"(トロイ・ソナタ)というのが、10曲からなる大作なのだが、聴きごたえがあってなかなか良かった ♪ ファジル・サイの作品は現代曲にありがちな嫌味なところがまったくなくて、好きな曲が多い。




この作品は、トロイ遺跡のユネスコ世界遺産登録 20 周年を記念して 2018年に作られたもの。トロイの伝説にインスパイヤされたものだそうで、(1)吟遊詩人 ホメロス (2)エーゲ海の風 (3)トロイの英雄 (4)スパルタ (5)ヘレネ 愛 (6)トロイ (7)アキレス (8)戦争 (9)トロイの木馬 (10)エピローグ の全10楽章からなる。演奏時間は 40分を超える。

まだ一度しか聴いてないが、魅力的な曲が多い。ファジル・サイらしい、内部奏法も使った独特のリズム感を持った曲や、何とも言えないメロディアスな曲など多彩な曲が並んでいる…♪


とりあえず聴いたのは Spotify のアルバムだが、探してみると YouTube にもあった。曲によっては「ブロックされてます」とか「Premium会員のみ」とか出るのだが…。

アップロード元が違うのか、いろいろ見ていくと結局、全曲 YouTube で聴くことができた。これはこれで便利なのだが、これじゃ CD ますます売れなくなるのも当然だな〜なんて思ってしまう…(^^;)。


 Fazıl Say Play Say - Truva Sonatı: I Ozan Anlatıyor, Homeros

 Fazıl Say Play Say - Truva Sonatı: II Ege Rüzgarları

 Fazıl Say Play Say - Truva Sonatı: III Troya Kahramanları

 Fazıl Say Play Say - Yürüyen Köşk: IV Çınar | Truva Sonatı

 Truva Sonatı, Op. 78: V. Helen, Aşk

 Truva Sonatı, Op. 78: VI. Troya

 Truva Sonatı, Op. 78: VII. Aşil

 Truva Sonatı, Op. 78: VIII. Savaş

 Fazıl Say Play Say - Truva Sonatı: IX Truva Atı

 Fazıl Say Play Say - Truva Sonatı: X Sonsöz


ちなみに、同じ CD に入っている "The Moving Mansion"(動く邸宅「アタテュルクへのオマージュ」)の 4曲もなかなかいい ♪ とくに 1曲目と 3曲目が好きだ。

 Yürüyen Köşk, Op. 72a "Atatürk Anısına": I. Aydınlanma

 Yürüyen Köşk, Op. 72a "Atatürk Anısına": II. Karanlığa Karşı Mücadele

 Yürüyen Köşk, Op. 72a "Atatürk Anısına": III. Yaşamaya İnanç

 Yürüyen Köşk, Op. 72a "Atatürk Anısına": IV. Çınar


CD情報。2019/5/29リリース、レーベル: avex CLASSICS。海外(Warner Classics)版は 2019/3/7 リリース。録音は2018年9月、ザルツブルク、モーツァルテウム 大ホール。

Troy Sonata(ピアノ・ソロ2)




おまけ。旧ブログの記事〈お気に入りピアニスト:Fazil Say(ファジル・サイ)〉(2013.4.11)を下に抜粋。


ファジル・サイの名前を初めて知ったのは、「世界最高のピアニスト」(許 光俊 著)という本を読んだときである。

世界最高のピアニスト (光文社新書)




その本では、次のように紹介されていて、一体どういう人なんだろう、と興味を持った。

「国境も時代も超えるピアニスト」
「これがクラシック?トルコ出身のピアニストのやりたい放題」
「トルコ行進曲をジャズ風にアレンジしたものを発表」

そこで紹介されていた名演は、キラキラ星変奏曲、ハイドンのピアノソナタ37番・43番、ベートーヴェンのピアノソナタ23番・21番・17番、「ブラック・アース」(自作)など。

実際の演奏を観た・聴いたのは、たしかNHKの音楽番組でピアニストの特集をやったとき。ムソルグスキーの「展覧会の絵」から「キエフの門」であった。これが、何というか個性的な演奏でとても面白かった。弾き方も含めて表情が豊かで、音楽も雰囲気も実にいい。休止部で手を上げて妙な動きをしたりする。どうも、少し変わったピアニストや演奏に興味を引かれるようである。

YouTube でも二度ほど遭遇した。ハイドンやラヴェルで検索しているときに見つけた。これがまた良かったので、私の「お気に入り」確定である。お薦めは、ハイドンのピアノ・ソナタ第37番(第1楽章)とラヴェルのソナチネ。

 HAYDN Sonate D Dur Hob XVI 37 1. Satz FAZIL SAY Piano.wmv

 Fazil Say plays Ravel



【関連記事】
《キーシンがchairmanを務めるピアノコンクールが始まる ♪》

《読書メモ「之を楽しむ者に如かず」4》


  にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ 

0 件のコメント: