2018年11月21日水曜日

浜松国際ピアノコンクール本選に日本人が4人!?

昨日11月20日は浜松国際ピアノコンクールに翻弄された?一日となった。なにせ想定外のこと?が次々に起きるので、頭がかなり混乱してしまったのだ…(^^;)。

一昨日は務川くんと牛田くんの一部だけライヴで聴いて、昨日は今田くんとイ・ヒョクくんをライヴで聴きながら、空いている時間に「お気に入り」候補のキム・ソンヒョンとザン・シャオルーをVOD配信で聴いた…。

…(中略:後述)…そして結果発表で、本選に進む下記6人の名前をリアルタイムで聞いて、しばらく思考停止状態?になってしまったのだった。えっ!日本人が4人も…。




気を取り直して、11月20日を振り返ってみると…。

まず午前中、3次の演奏もろくに聴かずに「お気に入り」ピアニスト6人を選んだ(↓)。

《浜松国際ピアノコンクールのお気に入り:My Favorites 6人♪》

で、3次予選はこの6人(今田 篤、キム・ソンヒョン、イ・ヒョク、務川 慧悟、牛田 智大、ザン・シャオルー)を中心に聴いていた。

ところが、なかなか期待通りの演奏に巡り合わない…。あれっ!大丈夫か?という感じの演奏が多かった。今回、各ピアニストとも曲によって浮き沈み?が激しすぎるような気もする。ただ一人、牛田くんだけは安定した?「牛田節」を聴かせてくれたが…(^^;)。


聴いた順に簡単に感想を書いてみると…。


キム・ソンヒョンの室内楽はあまりよくなかった。16歳という若さなので経験不足か?

ソロの方もシチェドリンの「2つのポリフォニックな作品」は曲も面白くて演奏もよかったのだが、ショパンの前奏曲はちょっといただけなかったかな…(^^;)?


ザン・シャオルーの室内楽は、ちょっと走ってしまう場面もあったが、いい音で弦楽器とのアンサンブルもよかったと思う。ショパンの舟歌は今ひとつ…。カミさんが牛田くんよりいいと褒めていたリストのソナタは、個人的にはまずまずかな…という感想。

シャオルーくんの音色はリストにあっていると思うのだが、ちょっと乱暴に聴こえるところも多く、ゆったりしたうねり感が欲しいところで物足りなかったり、高音の静かなきれいな音が響かなかったり、全体的にみると牛田くんのリストの方が好みであった。


今田くんの室内楽はまずまずだったのだが、どうもソロが精彩を欠いた印象だった。シューベルト(楽興の時)もプロコフィエフ(ソナタ第7番)もややもたつき感があり、2次のブラームスで聴かせてくれた「本物」感もあまり感じられなかった。


イ・ヒョクの室内楽はまずまずだったが、チャイコフスキー -プレトニョフの「くるみ割り人形」はちょっと中途半端な感じ。曲の世界観を表現するのか?技術をアピールするのか?どっちつかずの印象だった。

そして期待したアルカンの2曲(ピアノ独奏による交響曲、イソップの饗宴)ははっきり言って聴くのが疲れた。全体的に弾き方が重すぎて(曲も?)、ヴィルトゥオーゾ的な面白さも感じられず…。アルカンをやるならもっといい選曲があったのでは?とも思った。


最後に、ちょっと心配していた牛田くんの室内楽を聴いた。務川くんと同じ弦楽器奏者だったので、どうかな?と思って聴き始めると、これがなかなかいい演奏だった。結果発表前に聴いた演奏の中では一番よかったかも知れない。弦はやはりイマイチだったが…。


…という感じで、私のお気に入り "My Favorites" 6人 の選択にほとんど自信をなくした状態で結果発表を聞いた訳だが、ちょっと複雑な心境であった。

お気に入り6人の中で4人が、さらに日本人が4人も本選に残ったのは嬉しかったのだが、正直言って「ホントですか?」という感じが拭えなかった。「日本人枠」どころか「静岡県枠」があるんじゃないの?と思ってしまった…(^^;)。

いや、小川典子審査委員長の説明によると、審査員どうしは相談をせずにそれぞれが票を投じた結果ということなので、そんなことはないと思うのだが…。

でも、やはり中国のザン・シャオルーと韓国のキム・ソンヒョンはコンチェルトを聴いてみたかった…。


結果発表後にあまり聴いてこなかった二人を少し聴いてみた。

安並 貴史くんの室内楽とシューベルト(即興曲 Op.90-1)はきれいでよかったが、ベートーヴェンのソナタ第31番は個人的にはかなり物足りなさを感じた。

ただ、ドホナーニの3曲は初めて聴く曲だったが、曲自体がとてもきれいで、安並くんの音質とぴったりで、これが審査員に好評価だったのかも知れない。


トルコのジャン・チャクムルくんの方は 3次予選の演奏がアップされてなかったので、2次の演奏を聴き直してみた。

ベートーヴェンのソナタ第28番は、前回聴いたときと同じ印象で、音はきれいなんだけど、ベートーヴェンにしてはやや軽くて硬質な響きが気になる。フレーズのもったりした感じも私の好みではない…。

前回聴かなかったバルトークの「野外にて」の方はチャクムルくんの音質・弾き方とあっているようで、こちらはなかなかの好演だと思った。


さて、ファイナリスト6人が決まった。ここから仕切り直し?という感じもする、聴く方としても…(^^;)? 今回は6人がそれぞれ別のコンチェルトを弾いてくれるので楽しみだ。


おまけ1。梅田 智也くんが、3次予選でフランク-バウアーの「前奏曲、フーガと変奏曲 Op.18」を弾いたようだ。この「前奏曲」を今練習しているので、今日VOD配信がアップされたら是非聴いてみたいと思っている…(^^)♪


おまけ2。3次予選を聴いていて思ったこと。

昨日の記事にも「務川くんのピアノ四重奏はちょっと気の毒だった…」のところで少し書いたのだが、今回は室内楽奏者に2つのグループがあったのだが、この2つ、ちょっと差がありすぎたのではないだろうか?

弦楽奏者のことはよく知らないのだが、素人の耳にも分かるくらい音質や技術に差があるように感じた。ピアニストにとってはどちらの奏者と演奏するかでパフォーマンスに差が出る(不公平になる)可能性もあるような気がしたのだが…。私の勘違いかも知れません、間違ってたらスミマセン…(^^;)。



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