2018年7月7日土曜日

ヒンリッヒ・アルパース Hinrich Alpers すでに「先生」?

2018年に来日するピアニストの中から、私が知らない人たちを順次「探索」している。その一覧表(↓)を見ると、残すところあと 2人。先日《ピアノカレンダー》に20公演ほど追加したのだが、初めて聞く名前は 2人しかいなかった。それを加えてもあと 4人…。

《2018年来日ピアニストのチェック(続)》

今日はドイツのピアニスト、ヒンリッヒ・アルパース Hinrich Alpers。11月に東京都響との共演でブラームスのピアノ協奏曲 第2番を弾く。今回、初来日のようだ。




ヒンリッヒ・アルパース(Hinrich Alpers、1981〜)は、ドイツのピアニスト。ハノーファーで Bernd Goetzke に、ジュリアード音楽院では Jerome Lowenthal に師事。

2006年のホーネンス国際ピアノコンクール(カナダ)で入賞、2009年の第3回テレコム・ベートーヴェン国際コンクール(ドイツ、ボン)で 1位。

レパートリーは広く、ベートーヴェンのピアノソナタとピアノ協奏曲の全曲、ラフマニノフの全協奏曲、シューマンとラヴェルのピアノ作品全曲などをこなすとともに、シェーンベルク、ベルク、ウェーベルン、シマノフスキ、ジョン・ケイジなど、あまり知られていない作品にも取り組んでいる。

また、ルディ・シュテファン(Rudi Stephan、第一次世界大戦で28歳で夭折したドイツの作曲家)の作品についても十代から研究を重ね、ソニーからアルバムを出している。

現在、ベルリンの「バレンボイム・サイード・アカデミー」の教授。

以上、「Hinrich Alpers 公式サイト」の Bio より抜粋。上の写真もお借りした。


2008年のデビュー CD は honens レーベルからシューマンの 3作品。

Honens Laureate Series: Schumann

Faschingsschwank aus Wien, Op. 26
Kinderszenen (Scenes of Childhood), Op. 15
Piano Sonata No. 1 in F-Sharp Minor, Op. 11


2015年には、ラヴェルの全ピアノ作品集(↓)を出している。これには、ラヴェルに関連する("Hommage a Ravel" など)他の作曲家の 6作品も入っている。

Ravel: Complete Piano Works




実は YouTube にはこれといった音源がなかった。いくつか見つけたものは不完全だったり、録音が悪かったり、ストリートピアノ?の映像だったり…。

 Beethoven: Piano Concerto No.5 - Allegro / Hinrich Alpers / Premil Petrovic / No Borders Orchestra

 Hinrich Alpers 21/8/2013

 Hinrich Alpers plays Ravel at OpenPianoYEG


それで、NAXOS にあった上記 2つのアルバムを聴いてみた。

全体的な印象としては、悪くはないし、とてもまともな演奏なのだが、とくに惹かれる演奏でもない(プロのピアニストとして「普通」?)…という感じ。どちらかというと、シューマンの方が私の好みに近い。

シューマンもラヴェルもピアニスト(演奏)によって好みが分かれる作曲家だと思うし、そういう意味では、単純に私の感覚(好み)と合わないだけだろうとは思う。


まだ 37歳だが、ステージピアニストとしてよりも「先生」としての活動がメインになっているのかな?とも見える。

公式サイトの Bio にも書いてあったが、先生としても引っ張りだこのようで、ハノーファー大学などでも教えていたようだ。

また、2010年には自身の音楽祭&マスタークラスのシリーズ “International Summer Academy Lüneburger Heide” を故郷のユルツェン(Uelzen)で立ち上げている。

でも、コンサートの予定もそれなりに入っている。11月の来日のあと来年 1月に、サンサーンスのピアノ協奏曲第2番でドイツ国内 9カ所のツアーを行うことになっている。


まぁ、もしかすると現代作曲家の演奏などで再会?することがあるかも…。


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