2017年7月17日月曜日

モーツァルト:ピアノソナタK.570第1楽章アナリーゼ?

モーツァルトのピアノソナタ第17番 K.570 第1楽章を練習しているが、いまひとつ全体をつかみきれないでいる。分析(アナリーゼ)や解説している記事を探したが、PTNAの短い解説くらいしか見つからない。

なので、PTNAを参考にしながら我流で、かつ自分の練習のためのブロック分け(①〜⑦)も兼ねて、それ(アナリーゼ)らしいものをやってみた。


ソナタ形式なので、全体は「提示部」「展開部」「再現部」「終結部」となっていて、第1主題と第2主題があるはず。ところが、この曲には「推移主題」という第3の主題がある、という解釈もあるようだ。通常は「推移部」と呼ばれるものかもしれない。

Wikipedia(ソナタ形式)によると、「モーツァルトはこの移行部(推移部)にも新たな素材を導入し、一見主題が三つあるかのような提示部を書いていることも多い」とのこと。

ちなみに、ブルックナーの「3主題ソナタ形式」は有名らしい。


で、この曲の「3つの主題」であるが、練習する立場からするとそれぞれ2つ(①+②など)に分けて考えた方がよさそうだ。各主題の後半に16音符のちょっと忙しいフレーズ(展開部みたい?)がついている。ここは「難所」となりそうな部分であるし、ここをどれだけ速く弾けるかで全体のテンポが決まりそうだ。

全体をまとめたものが下記の図。(図のあとに簡単な説明をつけた)




第1主題はシンプルなもの。それだけに弾き方が迷うところ。スラーも2種類の解釈があるらしく点線で書いてある。注釈によると、最初の2小節と3小節目と2つのスラーにしたものもあるようだ。後半(②)のスタッカートのついた16分音符の入り方が難しい…。

推移主題は、3つの主題の中で実は一番(聴いていて)目立つメロディーかも知れない。展開部では第1主題は省かれているのに、この推移主題と第2主題が展開されている。

第2主題は、その前の2小節の左手(伴奏?)に第1主題が出てくるので一瞬まどわされるが、この連打から始まる特徴的なフレーズが第2主題。これは、展開部で思い切り出てくるのだが、左手に登場する箇所は間違いなく「難所」…(^^;)。

提示部には「コーダ」(⑦)が付いている。全体の「終結部」でも繰り返される。

展開部は、推移主題(③+④)と第2主題の前半(⑤)が展開される。ここの目まぐるしい転調で盛り上がる部分を、両手の掛け合いも含めてうまく弾けるかどうかがこの曲のポイントになるだろう。


こうやって見ると、構成としては意外に?整然としている。各主題の後半にちょっと展開部っぽいフレーズが登場するのも共通しているし、再現部+終結部は提示部と同じ構成であることが分かる。

何となく弾きにくい箇所があちこちにあるな〜と思っていた「難所」の場所もある程度見えてきた。各主題の後半の速い部分、第2主題の「連打」、とくに展開部で連続したり左手に現れる部分など。

…で、今感じていることは、思っていたより手強そうだな…(^^;)…ということ。モーツァルトは音符が少ない分、ごまかしが効かないのでなおさらだ…。

まぁ、頑張るしかない!



【関連記事】
《片手練習の効用:両手で弾けないから片手じゃなく…》

《選曲:モーツァルトに決めた♪ソナタ17番(K.570)》


  にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ 

0 件のコメント: