バッハ作品の編曲などしか聴いたことのないブゾーニなので、これを機会にブゾーニが作曲したピアノ作品も少し聴いてみようかと思った。
課題曲になっているのは下記。YouTube で見つかったものを順次聴いてみるつもり。
ちなみに、ブゾーニの作品番号はあまり整理されてないらしく、一般的には BV(Busoni-Verzeichnis [Busoni Catalog])番号が使われる。いわゆる「カタログ番号」で、カタログを作った Kindermann にちなんで Kind. または K. と表記されることもあるようだ。
①Elegies BV 249
②Sonatina (No. 1) BV 257
③Sonatina Seconda BV 259
④Sonatina “In diem nativitatis Christi MCMXVII” BV 274
⑤Toccata: Preludio, Fantasia, and Ciaccona, BV 287
⑥Indianisches Tagebuch (Indian Diary) (I), n.1-2-3-4 BV 267
⑦Preludes, Op. 37 BV 181
⑧Fantasie nach Johann Sebastian Bach BV 253
⑨10 Variationen über ein Präludium von Chopin (Klavierübung Teil 5) BV 213a
いくつかの音源を聴いて気がついたのだが、演奏はすべてジョフリー・ダグラス・マッジ(Geoffrey Douglas Madge、1941年〜)というオーストラリア出身のピアニストのものだ。
マッジは、現代音楽や未開のピアノ作品を積極的に録音しているという、私好みのピアニストのようだ。とくにブゾーニ作品については「少年期から壮年期にかけての名曲群を6枚組でリリースしたことで話題となった」とのこと。このCD(↓)と思われる。
Complete Piano Works
さて、最初に聴いたのは⑦の「24の前奏曲」。
♪ Ferruccio Busoni: 24 Préludes, op.37 (Kind. 181) (1880/1881) 1/2
♪ Ferruccio Busoni: 24 Préludes, op.37 (Kind. 181) (1880/1881) 2/2
悪くはないがこれといって惹かれる曲もない。わりといいなと思ったのは、2番、7番、8番、24番くらいかな?
次が①の「悲歌集」(エレジー)で、次の7曲からなる小品集だ。
- 転機のあとに "Nach der Wendung"
- イタリア風 "All'Italia"
- わが魂は汝に望みを託す(コラール前奏曲)"Meine Seele bangt und hofft zu dir(Choralvorspiel)"
- トゥーランドットの居間(間奏曲)"Turandots Frauengemach(Intermezzo)"
- 夜のワルツ "Die Nachtlichen(Walzer)"
- できごと(夜曲)"Erscheinung(Notturno)"
- 子守歌 "Berceuse"
♪ Ferruccio Busoni: Elegien. 7 neue klavierstücke (Kind. 249) (1907/1909)
第2曲の「イタリア風」がちょっと変わったナポリ風舟歌?で面白いかもしれない。第4曲の間奏曲は「グリーンスリーブス」が引用されたしゃれた曲。最後の3曲などもそれなりに面白いのだが、全体的に「どこかつかみどころのない感じ」を受ける。
②の「ソナチネ第1番」は、その名前から、もしかして自分が弾く曲の候補にならないか?などと思いながら聴いてみたが、さすがブゾーニだけあって難しそうだ。曲の好みから言うと普通かな…。
♪ Ferruccio Busoni: Sonatina (Kind. 257) (1910)
ここまで聴いた中で一番気に入ったのが⑧の「J.S.バッハによる幻想曲」である。
♪ Ferruccio Busoni: Fantasia nach Johann Sebastian Bach (Kind. 253) (1904)
下記のブログ記事によると「編曲というよりも『バッハの音楽(BWV766, BWV703)をモチーフに作曲されたピアノ曲』」だそうだ。「1909年、彼の父の死に際して3日間で書かれた曲」であるからか、胸を打つものがある。
✏️アムランの弾く「バッハによる幻想曲」
なお、この記事で一押しの「アムランの弾く…」演奏を YouTube で探したが見当たらず。「Composer-Pianists」というCDに収録されているとのこと。一度、聴いてみたいものだ。
今日のところは、ここまで。ちょっと疲れた…(^^;)。続きはそのうち…。
【関連記事】
《ブゾーニのピアノ作品を聴いてみた♪その2》
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