2017年7月13日木曜日

ブゾーニのピアノ作品を聴いてみた♪その2

《ブゾーニのピアノ作品を聴いてみた♪その1》に続いて、その2である。




ブゾーニ国際ピアノコンクール(8月22日〜)で課題曲(↓)となっているブゾーニ作品の残り5曲(黄色いマーカーをつけたもの)を聴いてみた。

①Elegies BV 249
②Sonatina (No. 1) BV 257
③Sonatina Seconda BV 259
④Sonatina “In diem nativitatis Christi MCMXVII” BV 274
⑤Toccata: Preludio, Fantasia, and Ciaccona, BV 287
⑥Indianisches Tagebuch (Indian Diary) (I), n.1-2-3-4 BV 267
⑦Preludes, Op. 37 BV 181
⑧Fantasie nach Johann Sebastian Bach BV 253
⑨10 Variationen über ein Präludium von Chopin (Klavierübung Teil 5) BV 213a


演奏は一つを除いてジョフリー・ダグラス・マッジ(Geoffrey Douglas Madge、1941年〜)。ブゾーニのピアノ曲全集のCD(↓)を出したオーストラリア出身のピアニスト。

Complete Piano Works




最初は③の「ソナチネ 第2番」。ちょっと「現代音楽」的で、あまり好きになれない。

Ferruccio Busoni: Sonatina seconda (Kind. 259) (1912)


次に聴いたのが④の「キリスト生誕1917年の日のソナチネ」。演奏はジュゼッペ・マリオッティ(Giuseppe Mariotti、1961年〜)というイタリアのピアニスト。徳島文理大学音楽学部の学部長らしい。

Ferruccio Busoni Sonatina in Diem Nativitatis Christi MCMXVII

ブゾーニが1917年の12月に息子の Benvenuto のために書いた曲。8分ほどの短いソナチネだがなかなかいい感じだ。

前回一番気に入ったのが⑧「J.S.バッハによる幻想曲」(↓)…

Ferruccio Busoni: Fantasia nach Johann Sebastian Bach (Kind. 253) (1904)

…だったので、私のブゾーニに対する好みは、超絶技巧を前面に押し出した曲よりも、宗教的な題材の曲の方にあるのかも知れない。


…と言いながらも、⑤の「トッカータ、小前奏曲-幻想曲-シャコンヌ」のような面白みのある曲は好きだ…(^^)。ちょっとつかみどころのないところもあるが…。

Ferruccio Busoni: Toccata (Kind. 287) (1920)


⑥の「インディアン日誌第1巻」は副題に「アメリカ・インディアンの旋律による4つのピアノ練習曲」とついている。題材がちょっと変わっているせいか、面白いと思う。好みで言えば第2曲・第4曲あたり。

Ferruccio Busoni: Indianisches Tagebuch (Kind. 267) (1915)


最後に聴いたのが⑨の「ショパンの前奏曲による10の変奏曲」である。なんだか超絶技巧を前面に押し出して、これでもか!と迫ってくる感じで、元のショパンの曲とはそぐわないような…。好みじゃない。

Ferruccio Busoni: Zehn Variationen über ein Präludium von Chopin, Op. 22 (Kind. 213a) (1922)


…と、一通り聴いてみた感想としては、あまり知られていない(私が知らないだけ?)わりには、なかなかいい曲もあるという感じ。ただ、強く印象に残って、もう一度聴いてみたいと思うような曲はそれほどなかった。

ブゾーニ国際ピアノコンクール2017は8月22日かなので、まだちょっとあるが、どういう曲が選ばれてどういう風に弾かれるのかには興味が出てきた ♪


【関連記事】
《ブゾーニのピアノ作品を聴いてみた♪その1》


  にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ

0 件のコメント: