2017年7月19日水曜日

ピアノでの「同音連打」の弾き方?

いま練習中のモーツァルトのピアノソナタ K.570 第1楽章、一つのポイント(私にとっての難所)になりそうなのが「同音連打」というのか、第2主題の冒頭にある5連続の8分音符(↓)である。ちなみに、最後の tr. もうまく入らない…。



何度も出てくるのだが、指使いが微妙に違う。「43213」だったり「43232」だったり…。もちろん次の音へのつながりで変わるのだろうが、なかなか難しい。

しかも、これが左手にも出てくる。こんな感じ(↓)で…(^^;)。



こういう難しい奏法?にはコツとか練習方法とか色々あるのではないかと思って、とりあえずネットで探索してみた。

ところがである…。バイエル、ツェルニー、ハノンなどと練習を重ねている人には何でもないことなのか、意外と情報がない。あるいは、基本のピアノ教本を地道に練習するしか方法はない…ということか?

…でも、いまさらツェルニーをやる気にはならないし…(^^;)。


とりあえず、いろんな人が書いていることを私なりに整理してみると…。基本的には2種類の弾き方があるらしい。

一つ目は、指をのばし気味にして「素早く打鍵→素早くあげる→指の位置を横にシフト」を繰り返す方法。「シフト」は例えば「4→3→2→1」という指使いの場合、各指が順番に打鍵するキーの真上にくるように移動することだが、「シフト」というより「手首の回転」に近いような気もする。

注意することは、指の長さが違うのでキーの同じ場所を打鍵しようと思わないこと。自然な位置で前後して構わない。とくに親指の位置はかなり手前の方になるはず。


もう一つは、少し指を立てて手前に「引っ掻くように弾く」方法。スピードが速い場合に適した弾き方だ。この場合も、「シフト」のような動きも同時にやることになると思われる。

いずれにしても、ポイントは脱力。それと「ひとつのまとまりとして弾く」ことも、とくに速く弾く場合は大事になるとのこと。ドラムの速い連打で1ストロークで4つくらい叩くようなイメージ、という説明が分かりやすかった。


それから「なぜ同じ指を使ってはダメなのか?」という質問や話題もけっこう見かける。ほぼ共通の答えは「速く弾けない、指が疲れる、表情がつけにくい」といった感じである。

ただ、ゆっくりの場合は同じ指を使ってもよい(と、ショパンも言っているらしい…)が、柔らかく手首を使うことが大事、というような記事もあった。

私の場合、これまではテンポによらず同じ指を使うことが多かったような…(^^;)。これを機会に(曲の中で)指を変えるやり方を練習しようと思っている。


ところで、同音連打で思い出したのがアルゲリッチのスカルラッティ(ソナタ K141)。有名なのでご存知と思うが、こんな始まり方(↓)をする曲だ。




弾き方を参考にしようと思った…わけではないが、ちょっと気になったので指使いを動画で確認してみた。上の楽譜には「432121」という運指が書いてあるが、アルゲリッチは「212121」か「121212」で弾いているようにも見える。速すぎてよく分からない…(^^;)。


もう一つ、ドビュッシーの練習曲に「反復音のために」というのがあることを次の記事で思い出した。


こんな感じ(↓)で始まる曲だが、こちらは色々と複雑な「反復音」になっているので、もっと難しそうだ…。


動画を探してみたら、Susanne Anatchkova という人が弾いているもの(↓)があった。指使いはよく分からない。わりといい感じの演奏だ。



ちなみに、上記の金子一朗さんの記事には次のような説明がある。

技術的には速い同音の反復は一般的に異なる指で演奏するので、手の構造から、他の奏法と異なり、スタッカート的な、すなわち、鍵盤を指先でこすりながら引っかけるように打鍵しつつ、手を微妙に左右に揺らす必要があるので、困難なテクニックの1つです。

やっぱり難しいんだ…。「引っかけるように打鍵しつつ、手を微妙に左右に揺らす」か…。「シフト」と上で言っていたのは、感覚的には「揺らす」なんだ…。


何となくイメージはつかめてきたので、あとは練習あるのみ!かな?

ちなみに、私はやや汗っかきなので「引っかける」指がうまく滑らず、鍵盤にホントに「引っかかる」ことが多いのが悩みだ。

ベビーパウダー(私の世代には「シッカロール」)でも指につけてみるか…(^^;)?



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《モーツァルト:ピアノソナタK.570第1楽章アナリーゼ?》


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