気がついたらモントリオール国際ピアノコンクールも終わってしまって、入賞者が決まっていた…(^^;)。
今回は何だかドタバタしていて、モントリオールもルービンシュタインもほとんど聴いていない。せめて優勝者の演奏だけでも聴いておこうと思って、チェックしてみた。
最終結果のプレスリリース(PDF)はこちら。1〜3位は下記。
1位:Zoltán FEJÉRVÁRI (Hungary)
2位:Giuseppe GUARRERA (Italy)
3位:Stefano ANDREATTA (Italy)
Zoltán Fejérvári は30歳でこんな風貌(↑)のピアニスト。長い指で軽く弾いただけでクリアないい音を出す。
それにしても Fejérvári はどう読むのだろう?と考えていたら、ふとデジャヴ感覚に襲われた!…で、調べてみると、ありました…(^^)♪ ねもねも舎の下記の記事。
この記事では「グーグル翻訳のページで読み上げてもらいましたが『ゾルタン・フェイエルヴァーリ』と聞こえました」と書いてあった。で、私が「フェイェールヴァーリ・ゾルターンと書いてあるブログを見つけました」などとツィートしていたりする。
1年以上前の話で、このピアニストの演奏を聴いてもいないのに、読み方を悩んだことだけは頭のどこかに残っていたらしい…(^^;)。
今日のところは、間延びしていない方の「ゾルタン・フェイエルヴァーリ」を採用することにしておこう。そのうち日本でも有名になれば、日本語表記も決まってくるだろう。
さて、コンクールでの演奏(YouTube 音源)を聴いてみた。とりあえず、ファイナルのコンチェルトとセミファイナルのリサイタル。
ファイナルの曲は Béla Bartók のピアノ協奏曲第3番。もしかすると初めて聴く曲で、そのせいか新鮮な印象。
演奏は音がクリアでかっちりしている感じだが、どことなく優等生的な感じがする。ある意味「正統派」(個人的には「面白みに欠ける」と同義語に近い部分もある…)。ということは大成する可能性もあるかも知れない。
この音源は3人のリサイタルが入っていて、ゾルタン・フェイエルヴァーリは2番目: Nathanaël Gouin (France)→ Zoltan Fejérvári (Hungary)→ Stefano Andreatta (Italy)。
タイムスタンプでいうとフェイエルヴァーリは「1:16:28〜2:12:10」あたりで、演奏曲目は次の通り。
- Béla Bartók: Improvisations on Hungarian Peasant Songs, op. 20
- André Mathieu: Laurentienne no. 2 in C-sharp minor
- Leoš Janáček: 1. X. 1905, Z ulice (Sonata)
- Robert Schumann: Humoreske in B-flat major, op. 20
あまり聴いたことのない曲が多いので(つまり自分の中に「基準」みたいなものがないので)、直感的な判断しかできないが…。
音質はわりと好きなくっきりした響き。全体的な雰囲気としてはどことなく詩情の豊かさのようなものを感じる。音楽の構成はスキがないというか、コンチェルトでも感じた「かっちり感」があって、とても誠実に音楽に向き合っている感じが好ましい。
このなかではシューマンの「フモレスケ」が一番好きだった。というか、ある程度聴いたことのある音楽ということで、親しみをより感じたり、これまで聴いたシューマンとの比較ができているからかも知れない。
もう少し、大胆さ(ダイナミックさ)といい意味での「緩さ」(私の言葉では「面白み」)が加われば、もう一回り大きく成長できる可能性を感じた。
一つ期待できそうなのは、レパートリーがバルトークとかヤナーチェクとか、少し面白そうなこと。第1ラウンドではリゲティ(György Ligeti)の ‘À bout de souffle’ (Études, book 3: No. 17) も弾いている。これはちょっと聴いてみたい。
本人公式サイトの MULTIMEDIA のところにも、いくつかの音源が掲載されている。
とりあえず、今日は疲れたので、また日を改めてもう一度聞いてみようと思っている。(5月11日 23:07記)
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