2016年12月26日月曜日

近況:「バッハのアリオーソ」暗譜のための工夫?

「バッハのアリオーソ」苦戦中。相変わらず「暗譜」ができない。もちろん、少しずつ進んではいるが…。

で、以前「暗譜」というか「記憶」を強化する方法を調べた(↓)ことを思い出し、試してみることにした。





記憶の強化には2段階あって、単純に何度も弾く「維持リハーサル」と、意味を深く理解したり、関連情報と結びつけたりする「精緻化リハーサル」というのがある。

前者はいつもやっていることなので、後者の「精緻化リハーサル」をやってみようということだ。…といっても、方法がよく分からない…。


「意味を深く理解」というところで、「アリオーソ」の原曲である「カンタータ BWV156」(↓)の最初の歌詞を見てみることにした。副題?「わが片足すでに墓穴に入りぬ」の元になったものだ。


アリア(テノール)とコラール(ソプラノ)が交互に歌うのだが、そのテノール(死に臨んで救いを求めている人?)の歌詞を抜き出してみたのが下記(ドイツ語と日本語訳)。


Ich steh mit einem Fuß im Grabe,
 墓に 片足 入れ
Bald fällt der kranke Leib hinein,
 病める 身も やがて 沈めん
Komm, lieber Gott, wenn dir´s gefällt,
 主 来たれ みこころ ならば
Ich habe schon mein Haus bestellt,
 ああ すでに 家 ととのえ 待てり
Nur laß mein Ende selig sein!
 わが 終りを よみしたまえ


私はキリスト教徒ではないが、気持ちは何となく分かるような気がする。そういう年齢に近づきつつあるせいか、まったく他人事とも思えない…のかもしれない…。

…が、問題は、そういう気持ちが分かったとして、演奏上の表現には少しは役に立つかも知れないが、「暗譜」のための理解にはつながりそうもない、ということだ…(^^;)…困った。


曲と関連づけるとすれば、メロディーの「上行音形→下降音形」というのが「救いへの希望→悲しみ・諦め」を表しているとか、下降2度が「ため息」を表しているとか、言えないこともないだろう。

中間部の3連符が連続する部分は「苦しみ」を表現しているのかも知れない。


楽譜の「形」(楽典的・分析的?)に関して、少し気がついてきたのは、まず覚えられないのは左手伴奏だ、ということ。

で、伴奏の形はほぼ「ベース→和音→和音→ベース」という形になっていて、和音は上方への展開形が多いということ。また、小節をまたぐ2つのベース音は、2度(順次進行、倚音など)や和声解決的なベース進行(Ⅴ→Ⅰ)が多いことが分かって来た。

で、覚えられないのはベース音が多くて、和音で覚えられないのはちょっとひねった?ものだけ。逆にベース音が思い出せれば、その次の和音は比較的容易に思い出せるような気もしてきた。


なので、とりあえずの「暗譜」の糸口として、ベース音の進行に気を配って、弾きながらよく聴いてみようと考えている。また、左手だけの練習も少し増やしてみようかと思う。

さて、頑張らないと!あと5日しかない。「5日もある」とはとても思えない状況だ…(^^;)!



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