ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第27番第2楽章、相変わらず苦戦中である。
前回(4/29)の報告《近況:ベートーヴェンのソナタ第27番 後半の難所!》の状況と、基本的には変わっていない。つまり、あまり進歩がない。4つあげた「当面の課題」(下記)も健在?である。
- 暗譜が最初の3ページから進まない
- 暗譜して「弾けそうな」部分もミスタッチが減らない
- 最後の3ページの譜読みがなかなか進まない
- 難所その2が思ったより手ごわい(難所その1も未完)
…と、マイナス面を数え上げても気が滅入るだけだし、少し進歩したところとか、新しい工夫とかを書いてみることにしたい。"Positive Thinking"というヤツである。
一つ目は、少し前に練習したことのある、シャンドールの「回転」技。この技(基本動作)が使える場面が結構たくさんあることに気がついたのだ。意識してやってみると、少し楽に弾けるようになる気がする。
例えば、次のような箇所。これは「難所その1」の続きである。
上の段の最後の小節からの部分で、両手とも「回転」を使うと、余分な力みが取れて、かなりスムーズに弾けるようになる。
「回転」については、この記事を見ていただきたい。
二つ目は、なかなか覚えられずに苦労していた後半部分。その中に下記のような箇所(3小節目〜)がある。
これは、楽譜を見ながらお手本の演奏を聴いていたときに気がついたのだが、ここには最初に出てきたテーマが繰り返されている。ただし、左手→右手→左手とメロディーが移るのと、伴奏、というか装飾のパターンがこれまでと違っている。
これに気がついて、メロディーを強めに弾いて、他を弱めに弾くと、なかなかいい感じに聴こえてくるのである。なんとなく暗譜もできそうな気がしてきた。
楽譜を見ないで聴いているときには、メロディーが聴こえていたはずだが、楽譜のこの箇所と結びついていなかったわけだ。本当は、楽譜を見ただけで、譜読みの段階で気付くべきなのだが…(^^;)。
そう思って、この前後をよく見ると、あちらこちらにテーマやその断片がちりばめられている。それを、意識したり、少し強めに弾くだけで、弾き心地がずいぶんと変わる。
これまでは、新しく出てきた音型を追いかけて、そこをクリアすることばかりに意識が行っていいたために、音楽の流れが見えなくなっていたのだと思う。
それにしても、音楽の構成や流れを把握することで「弾き心地」が変わるというのは、新鮮な体験であった。ピアノの練習が、また少し面白くなってきたかも知れない。
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《近況:ベートーヴェンのソナタ第27番 後半の難所!》
《ピアノの基本動作練習:回転(シャンドール ピアノ教本)》
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