少し前から、日本人ピアニスト35人の演奏を聴き始めている。その中で、お気に入り候補をときどき(不定期で)ご紹介しようと思う。今日はその第一回目。児玉 桃さんである。
なお、「お薦め日本人ピアニスト」というタイトルにしてあるが、個人的な好みに基づくものであるし、YouTube という限られた音源(とくに日本人の演奏は少ないかも…)による判断なので、実態は、私自身の「お気に入り候補」くらいの意味である。
Momo Kodama, pianist Photo: Marco Borggreve |
さて、この児玉 桃さんであるが、実は昨年3月にリサイタルでいきなりの生演奏を聴いている。曲目は、バッハのイタリア風協奏曲、細川俊夫さんの「ピアノのための」、ドビュッシーのエチュード。「ピアノのための」はもちろん、ドビュッシーのエチュードもこのとき初めて聴く曲であったが、なかなかよかった。
それ以来ほとんど聴いていなかったのだが、今回久しぶりにいくつかの音源を聴いて、改めて感銘を受けた。一言で言うと「弾きっぷり」のよさである。表現する意志を感じる、きっぱりとした、自信に満ちた弾き方である。聴いていて気持ちがいい。
ショパンの演奏をいくつか聴いてみたが、どれもなかなかいい。とくに気に入ったのが「ピアノ・ソナタ第3番」。力強く歌い上げるショパンである。もしかすると、人によっては好みが分かれるかもしれない。
※このとき聴いた元々の動画はなくなっていた。同じタイトルの音源が上記のものだが、この記事を書いたときに聴いたものと同じかどうかは不明。上に書いた印象は今聴いていも変わらない。(2021/06/27記)
また、メシアンのファンタジー(ヴァイオリンとピアノ)という曲も聴いてみたが、これも悪くない。
児玉 桃さんは、現代曲にも積極的に取り組んでいるということなので、その演奏も聴いてみたいと思っている。公式サイトのレパートリーには、現代作曲家らしい何人かの名前も見える。
下記は、KAJIMOTOのサイト(※)から引用した簡単なプロフィール。ちなみに、姉の児玉 麻里さんもピアニストで、二人でのデュオもやっているようだ。35人のリストに入っているので、そのうち聴いてみるつもり。
※所属事務所が変わったようだ(↓)。(2021/06/27記)
✏️児玉 桃(ピアノ)(ヒラサ・オフィス)
1991年、ミュンヘン国際コンクールにて最年少で最高位に輝き、以来、国内はもとより欧米の名だたるオーケストラや国際音楽祭などに招かれている。バッハからメシアンに至る幅広いレパートリーと表現で、パリを拠点に活躍中。2013年にはルツェルン音楽祭、ウィグモアホール、東京オペラシティ文化財団の共同委嘱による「細川俊夫:練習曲集」を11月ルツェルン音楽祭にて世界初演、12月東京オペラシティにて日本初演し、現地メディアより大絶賛を博した。パリ在住。
また、児玉桃 公式サイトというのもあるが、残念ながら英語である。こちらには、レパートリーやコンサートの予定(6・7月は日本)、何本かの動画なども載っている。
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