2024年9月23日月曜日

Wigmore Hall 秋のピアノ音楽祭からお気に入りピアニストを探す

Wigmore Hall のサイトで "Autumn International Piano Festival" というのを見つけて、あまり馴染みのないピアニストの名前が結構あったので軽くチェックしてみた。

冒頭に載っている 5人の写真(↓)で誰だか分かったのは、ヨアフ・レヴァノンくんとレオンスカヤさんの二人だけ…。




この音楽祭に出場するピアニストは下記。中には、何度か遭遇して(YouTube などで演奏を聴いて)いたのに忘れていた人もいた…(^^;)。

太字は知っているピアニスト、赤字は今回ちょっといいな ♪ と思ったピアニスト。

  1. Peter Jablonski
  2. Yoav Levanon
  3. Pavel Kolesnikov
  4. Samson Tsoy(Kolesnikov の duo partner)
  5. Alim Beisembayev
  6. Vijay Iyer
  7. Javier Perianes
  8. Angela Hewitt
  9. Marouan Benabdallah
  10. Jeneba Kanneh-Mason
  11. Saskia Giorgini
  12. Elisabeth Leonskaja
  13. Can Çakmur
  14. Clare Hammond


興味を惹かれた 2人のピアニストについて簡単に調べてみた。


Marouan Benabdallah というピアニストの情報は少ない。読み方も不明…(^^;)。

モロッコ出身で、2011年の第13回ルービンシュタイン国際ピアノコンクールに出場しているが、入賞はしていない。ちなみにこのときの入賞者は、1位トリフォノフ、2位ボリス・ギルトブルク、3位イリヤ・ラシュコフスキーで 6位に福間 洸太郎さんが入っている。

音源は少ないが、ルービンシュタインコンクールでの演奏がちょっと気に入った。とくに、あまり聴いたことのないシューベルトのソナタ第11番ヘ短調 D.625 がいい感じだ ♪




現在は "Budapest Liszt Academy of Music" の先生もしているようだ。そして、(たぶん)一番力を入れているのが "Arabæsque Music Project" という、アラブ世界(Syria, Algeria, Lebanon, United Arab Emirates, Egypt, Morocco 等)のピアノ音楽を広める活動。

紹介動画もある(↓)。


この活動の一場面と思われる「トーク&演奏」。異国情緒的な?音楽が面白い ♪



で、今回のウィグモアホールでのプログラムも "Arabæsque Music Project" 的…なのかな?

グラナドスとアルベニス以外は知らない作曲家だ。スペインもジブラルタル海峡を挟んで隣接しているし(実はモロッコ側にもスペイン領があるらしい…)、文化的には共通するところがありそうだ。

  1. GAMAL ABDEL-RAHIM(1924-1988):Lament and Conflict
  2. ABDELHAK MASRI(1950-2007):Nocturne、Prelude No. 3
  3. ANIS FULEIHAN(1900-1970):Cypriana
  4. ENRIQUE GRANADOS(1867-1916):12 danzas españolas から Galante、Orientale
  5. NABIL BENABDELJALIL(b. 1972):Nocturne No. 1
  6. ISAAC ALBÉNIZ(1860-1909):Iberia (Book 4) から Jerez


Clare Hammondクレア・ハモンド、英、1985 - )は、ギルドホール音楽演劇学校の大学院課程で Ronan O'Hora に師事。圧倒的なテクニックと感性豊かな演奏で人気の、イギリスを代表するピアニストの一人…だそうだ。日本ではあまり知られてない…かも?

現代音楽も得意としており、ロバート・サクストン、ケネス・ヘスケス、エドウィン・ロクスバーグ、ジョン・マッケイブ、アーリーン・シエラなどの作曲家の主要作品を世界初演している。恥ずかしながら、これらの作曲家はほとんど知らない…(^^;)。


YouTube の音源を見ると、あまり弾かれない作曲家や珍しい曲をかなり弾いている。いくつか聴いてみたが、ちょっと気に入ったかも ♪ 現代曲も音楽的に弾きこなしている印象。

「現代」以外では(聴いた範囲では)ベートーヴェンの「熱情」ソナタはあまり好みではなかったが、ラフマニノフのソナタ第2番は良かった。

音源の映像を見ると、ウィグモアホールの常連なのかも…。


以下、気に入った音源をいくつか載せておく。初めて聴く曲が多いので、あとでもう一度ちゃんと聴いてみようと思っている。

♪ VARIATIONS - Clare Hammond:アルバム



✏️20世紀から21世紀にかけての超絶技巧変奏曲集!クレア・ハモンド~『変奏曲』(Tower Records)





世界初演の動画。John Hopkins の "Corona di Sonetti"(抜粋)。 


ラフマニノフのピアノソナタ第2番。



今回は、今までにあまり聴いたことのないピアノ作品を弾いているピアニストに興味を惹かれた。自分で弾くことはあまり想像できない曲が多そうだが、ピアノ音楽鑑賞の幅が広がるという意味では、なかなかいいピアニストを見つけたのではないか…と思っている ♪


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