実は、弦楽三重奏曲「セレナード」op.8 を編曲したものである。
Op.42
🎼 List of works by Ludwig van Beethoven
編曲したのはベートーヴェンではなく、Franz Xaver Kleinheinz という人で、YouTube 動画の解説を見ると、さらに William Primrose という人が編集したものが目につく。
調べてちょっと驚いたのは、ベートーヴェン自身がヴィオラ奏者だったこと…少なくとも、1785年(15歳)にはケルン選帝侯マクシミリアンの宮廷楽団でヴィオラを弾いていたこと。そのわりには、ヴィオラの作品はほとんどない…。
で、上記の編曲については、ベートーヴェン自身で手を入れて出版を許可したものの、あまり乗り気でなかったことが手紙に残っているそうだ。
以上、出典は下記。
✏️編曲によるベートーヴェン 巻の1 ヴィオラとピアノのための作品集(かばの漬け物(じゃあ、ヴィオラでもやるか))
✏️ゲーベルのベートーヴェン生誕250年プロジェクト第2弾!ベルリン・フィルのチェリスト2人を起用した、レイハ、ロンベルク:2つのチェロのための協奏曲(Tower Records)
タイトルの「ノットゥルノ」であるが、要は「夜想曲」。英語でノクターン(nocturne)、フランス語でノクチュルヌ(nocturne)、イタリア語でノットゥルノ(notturno)。
でも、原曲の op.8 は「セレナード(セレナーデ)」で、日本語では「夜曲」「小夜曲」などと呼ばれることが多い。このあたりの区別は曖昧なのかな?
ちなみに、ヴィオラの曲(op.42)としては「ノットゥルノ」と呼ばれることが多いようだ。以下に紹介する CD でも "Notturno" と書いてある。
音源としては YouTube にいくつか上がっているが、どれも今ひとつ気に入らなかったので、上のブログ記事に載っていた CD(↓)を Spotify で探してみた。
ベートーヴェン:ヴィオラとピアノのための編曲集 第1集
ところが、いくら探しても見つからず、代わりに見つけたのがこの CD(↓)。タイトルに "Viola Legend" とあるように、ジェラール・コセという人はヴィオラの巨匠のようだ。
たしかに、演奏は素晴らしいと思う ♪
Viola Legend - The Erato Years
Tower Records の CD 紹介ページに簡単なプロフィールがある。下記に一部抜粋。
✏️Viola Legend - The Erato Years<限定盤>(Tower Records)
ジェラール・コセ(Gérard Caussé)は、1948年トゥールーズに生まれのフランスのヴィオラ奏者。パリ音楽院に学び、1962年ヴィア・ノヴァ弦楽四重奏団の創設メンバーに加わるが、その後フリーとなり、ソロ、室内楽に活躍。1976年にはブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランの創設メンバーに加わり、3年半活動。
デュティユーの弦楽四重奏曲《夜はかくのごとく》をはじめ、現代をリードする作曲家たちを支え力付けてヴィオラのためのレパートリー拡充に努めた。コセは、ウィリアム・プリムローズ以来、ヴィオラに自由を取り戻し、独奏楽器として位置づけることに貢献したアーティストとして、多くの人が認める貴重な名手。
上の CD は彼の70歳を記念してリリースされたもの。
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