その中で、「今年の器楽奏者(ピアノ)」部門には、60のノミネートの中から、イゴール・レヴィット(Igor Levit)の "Life" が選ばれた。
✏️ベルリン発 〓 第2回「オーパス・クラシック賞」決まる
2018年にリリースされた 2枚組の CD『Life』は、イゴール・レヴィットにとって特別な CD である。Tower Records サイトの紹介記事(↓)から引用すると…。
✏️ライフ イゴール・レヴィット
「…この選曲にはレヴィットの個人的な感情が反映されています。最近、親しい友人の悲劇的な死を経験したレヴィットは、大きな悲しみと絶望、諦め、慰めといった激しい感情の起伏に見舞われました。彼はやり場のない悲しみを乗り越えるために、思いの全てを鍵盤にぶつけ、これまで自らの中で温めてきた小品を取り上げることにした…」
録音は、ベルリンのイエス・キリスト教会で、2018年3月3-6, 12-14日に行われた。
私自身、この CD を聴いてなかったので、この記事を書きながら聴いているのだが、上の解説を読んだせいか、情感溢れる演奏に思えてならない…。
新しい発見もあった。シューマンの『主題と変奏 変ホ長調』WoO 24 はたぶん初めて聴く曲なのだが、しっとりとしてなかなかいい曲である。
全体が一つのリサイタルのような印象もあり、最後の曲、ビル・エヴァンスの『Peace Piece』はアンコール曲のようでもある。
OPUS KLASSIK賞[今年の器楽演奏家]
Instrumentalist des Jahres (Klavier)
イゴール・レヴィット:"Life"
収録曲
- ブゾーニ:『J.S.バッハによる幻想曲』BV253
- J.S.バッハ(ブラームス編):『無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番』より「シャコンヌ」
- シューマン:『主題と変奏 変ホ長調』
- ジェフスキ:『夢』第1部より「男」
- リスト:ワーグナーの『パルジファル』より「聖杯への厳かな行進」S.450
- リスト:コラール『私達へ、魂の救いを求める人々へ』による幻想曲とフーガ S.259
- リスト:ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』より「イゾルデの愛の死」S.447
- ブゾーニ:『エレジー』BV249より「子守歌」
- ビル・エヴァンス:『Peace Piece』
その他の部門で、ちょっと嬉しかったのはヴィキングル・オラフソンの『カレイドスコープ』(原題:"Johann Sebastian Bach")が「ソロ録音」部門に選ばれたこと。
ヴィキングル・オラフソン(Víkingur Ólafsson)は、2018年に初めて知ってからお気に入りピアニストの一人になっている。
《ヴィキングル・オラフソン Víkingur Ólafsson 期待できそう ♪》
《ヴィキングル・オラフソン:音楽を語るインタビュー♪》
OPUS KLASSIK賞[ソロ録音]
Solistische Einspielung
ヴィキングル・オラフソン:"Johann Sebastian Bach"
もう一つ、[今年のビデオ・クリップ]というのがあって、ラン・ランの「エリーゼ」が選ばれている…(^^)♪
《ラン・ランの弾く「エリーゼのために」はいかが ♪?》
OPUS KLASSIK賞[今年のビデオ・クリップ]
Videoclip des Jahres
ラン・ラン:Beethoven: Bagatelle No. 25 in A Minor, WoO 59 "Für Elise" - Piano Book
これは CD でいうと『ピアノ・ブック』(↓)ということになると思うのだが…
「ビデオ・クリップ」なので、コレ(↓)かも知れない…。
その他の部門受賞者に興味のある方はコチラ(↓ドイツ語)。
✏️OPUS KLASSIK
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