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ヴィキングル・オラフソンという名前を初めて聞いたのは、2016年11月のねもねも舎のブログ(↓)だったと思う。このときはあまり気にしていなかった。
✏️Víkingur Ólafsson ヴィキングル・オラフソンがドイツ・グラモフォンと契約
次に遭遇したのが、2017年1月にロンドンのサウスバンクの「国際ピアノシリーズ」というのを調べたとき(↓)。フィリップ・グラスの曲を聴いて少し気に入っている。
〈「国際ピアノ・シリーズ」@サウスバンクのピアニストたち〉
で、今回はN響第1889回 定期公演で来日、メンデルスゾーンの「ヴァイオリンとピアノのための協奏曲 ニ短調」をアシュケナージの指揮で庄司紗矢香と共演した(6/15)ので、改めて聴いてみたという次第…。
なお、N響では「ヴィキンガー・…」と表記しているが、調べてみるとほとんどが「ヴィキングル」表記なので、《ピアノカレンダー》を含めて「ヴィキングル」に統一した。
ヴィキングル・オラフソン(Víkingur Ólafsson)は1984年生まれのアイスランドのピアニスト。ジュリアード音楽院でジェローム・ローエンザールとロバート・マクドナルドに学んだ。伝統的なクラシックのピアニストとしての活動以外に「新たなクラシックのファンを増やす活動」や「新たな音楽を創り出す活動」にも積極的に取り組んでいる。
アイスランド国営放送の音楽番組制作を行ったり、オックスフォード大学とレイキャビク大学でマスタークラスで教えるとともに学生のためのリサイタルを開いている。
また、ビョークやオーラヴル・アルナルズ等コンテンポラリー・コンポーザーたちとのコラボレーションや、現代作曲家とも積極的な活動を展開している。
そして、2016年11月にはドイツグラモフォンと専属契約を結び、その第一弾として『フィリップ・グラス:ピアノ作品集』をリリースしている。
✏️話題の俊英ピアニストのDGデビュー第1弾!『ヴィキングル・オラフソン~フィリップ・グラス:ピアノ作品集』
フィリップ・グラス:ピアノ作品集
YouTube にもフィリップ・グラスの音源がいくつか上がっているので、改めて聴いてみた。前回チェックしたときとほぼ同じ感想で、一番好きだったのはエチュードの第13番。他の曲もいい。演奏は、作品の良さをうまく引き出している好演だと思った。
♪ Víkingur Ólafsson - Philip Glass: Étude No. 13
♪ Víkingur Ólafsson - Philip Glass: Étude No.14
♪ Víkingur Ólafsson - Glass: Études, No. 6 [ Live From Yellow Lounge, Berlin / 2017 ]
バッハのパルティータ第2番の一部(ロンドとカプリツィオ)があったので聴いてみた。音色とタッチは割と好きなのだが、やや速すぎてちょっと軽い感じ…。
♪ Vikingur Olafsson records J.S.Bach : Partita No 2 - Rondeaux
♪ Víkingur Ólafsson plays J.S.Bach's Capriccio from Partita No 2
ショパンのプレリュードも聴いてみたが、あまり面白くない。
♪ Vikingur Olafsson records Chopin : Prélude No 4 - E minor
♪ Víkingur Ólafsson records Chopin : Prélude No 15 - D Flat Major "Raindrop"
「伝統的なクラシック」作品では何が得意なのかよく分からない。ロマン派はあまり向いていないような気がする。シューベルトとブラームスは、まぁ普通な感じかな…?
あと、ピアノ協奏曲もラフマニノフの 3番とグリーグを少し聴いてみたが、やや軽くて物足りない感じがした。
…という感じで、クラシックではバッハがもう少し深みが増せば好みの演奏になる可能性はあるが、どちらかというと、現代音楽のいい作品をいろいろと聴かせてくれる方に期待したいピアニストである。
オラフソンの公式サイトには、まだ 1枚しか CD が載っていない。ドイツグラモフォンからの第2弾が何になるのか、楽しみである…(^^) ♪
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