「スタインウェイ社が Louis Renner 社を買った」という記事(↓)を見つけた。Louis Renner(ルイス・レンナー)社といえば、世界のブランドピアノのアクションを製造している、おそらく業界最大手の会社である。
スタインウェイ(Hamburg)もレンナー社製のアクションを使ってきたが、ついに会社ごと買ってしまった、ということらしい。
✏️Steinway Buys Louis Renner
Louis Renner(ルイス・レンナー)社は、1882年にドイツのシュトゥットガルトに設立された会社である。当時急速に成長していたピアノ産業の中で、ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン、ブリュートナーなどにアクションを提供することで大きくなっていった。
現在でも、スタインウェイ(Hamburg)、ファツィオリ、Pearl River(中国最大手)、プレイエルなどを含む多くのピアノメーカー(↓)にアクションなどの部品を提供している。
Steinway (Hamburg) , Blüthner, Bösendorfer, Estonia, Fazioli, August Förster, Grotrian-Steinweg, Pearl River, Petrof, Pfeiffer, Pleyel, Pramberger, Ravenscroft, Rönisch, Samick, Sauter, Schimmel, W Steinberg, Steingräber & Söhne, Charles Walter, Young Chang.
現在、本社・工場はシュトゥットガルト近郊の Gärtringen にある。
私がレンナー社のことを知ったのは、3年ほど前に『ピアノ図鑑』(↓)という本を見ていて、「アクション:レンナー製」というのがたくさん(40社のうち19社)あったので、気になって調べたときである。
このとき、ついでに調べたら、ヤマハもカワイも自社製造のアクションを使っていた。ちなみに、カワイは日本で初めて独自のアクションを製作したピアノ会社だそうだ。
→〈ピアノの心臓部を握るルイス・レンナー社って知ってますか?〉
ただし、レンナー・ジャパン社のサイトを見ると、ハンマーについては「今までに無かった、ヤマハの各機種に対応するモデルがご用意出来ました」と書いてあるので、「交換部品」としては提供を始めたのかもしれない…?
最初に紹介した記事によると、スタインウェイ社はここ数年、ピアノに関連する企業を次々と買収していて、今回のレンナー社もその動きの中の一つらしい。
例えば、ピアノのキーを製造している Kluge Klaviaturen GmbH(ドイツ)とか、鋼鉄のフレームを製造している O.S. Kelly Foundry (米国)など…。
スタインウェイ社は、ピアノの全部品の自社製造を目指しているのかな…(^^;)?
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《『スタインウェイができるまで』読書メモ》
〈ピアノの心臓部を握るルイス・レンナー社って知ってますか?〉
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