✏️BREAKING: CANADIAN, 18, WINS FIRST CHINA INTERNATIONAL MUSIC COMPETITION
Tony Siqi Yun |
一応結果を書いておくと…。
- Tony Yun(Canada, 18):US$150,000
- Alexander Malofeev(Russia, 17):US$75,000
- Mackenzie Melemed(US, 24):US$30,000
で、ファイナルの第1段階が発表された時にFacebookページに書いた感想は下記。
第1回中国国際音楽コンクール(ピアノ)のファイナル2に進むファイナリスト3人が発表された。マロフェーエフ君とジュリアードの2人。聴きかじった範囲では個人的には納得できない結果だ。結果を見ると出来レースだったような気がしなくもない。賞金の高さと比べると、結果的には(まだ終わってないが…)中身は物足りない印象だ。ちょっと興味が失せた…かな(^^;)?
感想その1。今回のファイナリストはショパンコンクールやチャイコフスキーコンクールと比較すると、どうしても見劣りがした。指はよく回るし大きな音も出るのだけれど、ただ弾いているだけというコンペチタが多かった…というのが全体的な印象。
トップクラスのコンクールと比較するのは無理があるかもしれないが、US$150,000 という賞金額を見ると、どうしても比べたくなるのが人情…(^^;)。
その中で、ただ一人、私の好みにあったのはイタリアのレオナルド・コラフェリーチェ(Leonardo Colafelice, 23)。音がとてもきれいで音楽的な演奏が多かった。ただ、コンクール向きではないような気もした。コンクール向きの曲では破綻が見られた。
感想その2。このコンクールは普通の?コンクールと思ってはいけない、というのが私の結論。理由は…。
- 中国音楽学院やジュリアードの存在
- 審査員に先生たちが多い
- コンペチタが「招待制」であること
だから、審査が偏っているとか、コンクールの存在価値が低いとか、そこまで言うつもりはないのだが、結果を見るとどうしても「ゲスの勘ぐり」が…(^^;)。
感想その3。「その2」とも関係するが、そして考えてみれば当然なのだが、世の中に存在するコンクールはすべてがそれぞれ違うものだと言うこと。
それぞれのコンクールでルールも異なるし、主催する側の趣旨や思惑も違うし、その時々で審査員(長)も変わるわけだ。
コンクールに対していろいろ言う専門家や関係者の人たちも、私のような野次馬も、ついつい「コンクールの問題点」とか「コンクールのあるべき姿」とか、あたかも一つの一般化された「コンクール」というものがあるようなものの言い方をしてしまう。
けれども、実態はそれぞれが「別々の」コンクールであるということだ。
感想その4。実力のあるピアニスト、あるいはコンクールのあと成長したピアニストはいずれ世に出てくるのだろうと思う。
ピアノコンクールの楽しみの一つは、思いがけなく素晴らしいピアニストや個性豊かなピアニストとの出会い(発見)である。
私の好みで言えば、2015年のチャイコフスキーコンクールのリュカ・ドゥバルグやショパンコンクールのケイト・リウなどがそれに当たる。
ただ、コンクールの時点では、私がその良さを理解できなかったということもあるだろうし、コンクールのあとに成長するピアニストもいるだろう…と思う。
なので、今回のコンペチタの名前は私の中には残らないと思うが、将来どこかで成長した姿を見る(聴く)ことができるかもしれない。
…という期待を残して、第1回中国国際音楽コンクールは終わりにしたい。
もうすぐチャイコフスキーコンクール…(^^)♪ その前に仙台国際もあるけど…。
おまけ。『モーストリー・クラシック 2019年7月号』は「世界の音楽コンクール」特集 ♪
- コンクールは何のために
- 6月に開催されるチャイコフスキー国際コンクール
- 演奏家から見たコンクール ピアニスト編
- 日本のさまざまな音楽コンクール
- コンクールの審査員をやってわかること 等 多数の記事
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