仕方がないので?、これまでに出ている第1集と第2集を聴いてみた。クラシックなのかジャズなのか、またまた分からなくなってきた。どっちと決める必要はないのだが…(^^;)。
✏️すべて世界初録音!川上昌裕~カプースチン“ピアノ協奏曲第5番”、“六重奏曲「イントラーダとフィナーレ」”、他
2つの CD(収録曲目は後述)を聴いて感じたことは…。
まず、個人的にはカプースチンはやはり好きだということ。ずっと聴いていても飽きないし、「いいなぁ〜」「楽しい ♪」と思う…(^^)♪
なのだが、ピアノソナタなどを聴いていて、ふと思った。例えば、ベートーヴェンのピアノソナタを聴いていて「いいなぁ〜」と思う感じと、カプースチンを聴いて感じる「いいなぁ〜」の中身は少し違うような気がしてきたのだ。
簡単に(大雑把に)言うと、ベートーヴェンの音楽には引き込まれていく感じがあって、それが曲の流れに沿って継続していく。そして「感動」のようなものにつながる…。
一方、カプースチンの「いいなぁ〜」は、音や音響の美しさや面白さによるものが多い。その時点では引き込まれて「楽しい ♪」感じがするのだが、次の瞬間には場面が(音の景色)が変わっていて、もちろん、その移り変わりも楽しめるのだが、「感動」みたいなものに収束していかない…?
シリアスな音楽?(ベートーヴェン)と楽しむための音楽?(カプースチン)の違い…なのか? クラシックとジャズの違いなのか?
ベートーヴェンが言いたい(伝えたい)ことと、カプースチンが言いたい(伝えたい)ことの違いなのか? あるいは、その伝え方(表現方法)の違いであって、音楽で伝えたい内容は本質的には?あまり違わないのか…?
なんだか、よく分からなくなってきた…(^^;)。
ネット上で有識者の意見を探してみた。
✏️カプースチンはクラシック?ジャズ?
✏️カプースチンはジャズか?クラシックか?〜アプローチの仕方
カプースチンは「曲調はジャズ、書法はクラシック」。だから、クラシック出身のピアニストが、クラシックの曲調で弾くとサマにならない…?
カプースチン本人も言っているようだが「一見アドリブっぽく見えても、実際にはかなり細部まで作りこんで」あるとのこと。「少ないモチーフの展開」や「コール&レスポンスによる旋律の作り方」はクラシックの書法。
また、ジャズによくある「左手=コード」ではなく、多声的な作りになっていることが多いので、「バロック」と同じように曲を見てみるのも面白いのだとか…。
私としては、上の 2つめの説明がわりと納得できた。まぁ、聴いた感覚からすると「お行儀のいいジャズ?」…なのかな…(^^;)?
クラシック音楽の歴史を見てみると、どこかの舞曲や民謡をとり入れたり、スペインのギター音楽やアジアの音楽を真似したり、といったことは「クラシック音楽」をより豊かにするために、あるいは新しい表現方法を求めて常に行われてきたことだ。
…ということで、私としては、お寿司も好きだけど、ケーキも大好きという感じで?…ベートーヴェンもカプースチンも両方楽しみたいと思う…(^^)♪
参考までに、川上昌裕さんの「カプースチン ピアノ作品全曲録音」I 〜 III に収録されている曲を載せておく。
<カプースチンピアノ作品全曲録音I>
- ピアノのための6つの小品, 作品 133
- ピアノソナタ 第 1番. 作品 39 ソナタ・ファンタジー
- 短いけれど超絶技巧の練習曲 作品 149
- Wandering for piano, 作品 153
- スウィート・イン・オールド・スタイル(古い様式による組曲), 作品 28
- ピアノソナタ 第10番, 作品 81
<カプースチンピアノ作品全曲録音II>
- ソナティナ, 作品 100
- ピアニスト・イン・ジョパディ, 作品 152
- 子守歌, 作品 65
- ピアノ・ソナタ 第 11番, 作品 101 トゥイッケナム
- ドゥヴォイリンの主題によるパラフレーズ ,作品 108
- グッド・インテンション ,作品 137 (川上昌裕へ献呈)
- スライト・オヴ・ハンド, 作品 138 (川上昌裕へ献呈)
- ピアノ・ソナタ 第 19番, 作品 143
<カプースチン ピアノ作品全曲録音Ⅲ>
- ピアノ協奏曲第5番 作品72
- 10のインヴェンション 作品73
- カプリチオ 作品71
- 六重奏曲「イントラーダとフィナーレ」 作品79
おまけ。カプースチンの曲の「28段階難易度」発見…(^^)!
お世話になっている「あるピアニストの一生」の中に、カプースチンの有名な作品 2つの難易度(↓)が載っているのを発見した。近いうちに「難易度表」に追加したい。
✏️8つの演奏会用エチュード Op.40:難易度
✏️24のプレリュード Op.53:難易度
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