1冊目はピアニスト練木繁夫さんの『Aをください―ピアニストと室内楽の幸福な関係』
「(ピアニストである私が)二重奏の舞台に上がると『伴奏者(Accompanist)』になってしまう…欧米での Accompanist に対する世間の目も残念ながら決して温かいものではない」
…という悩み?もあるようだが、室内楽にも積極的に取り組まれている練木繁夫さんが、室内楽の視点や、弦楽器との比較から、ピアノ演奏を音楽的にするための多くのヒントやアドバイスを語られている
もう1冊は、チェリストのゲルハルト・マンテル氏の『楽譜を読むチカラ』
基本的には「チェリストの視点でピアノへのアドバイスが語られる」本なのだが、楽器の垣根を越えた「音楽」という広い視野からの助言がとても貴重である。
さらに、訳者の久保田慶一氏によってピアノの譜例もたくさん盛り込まれることによって、ピアニストにも魅力的な本になっている。久保田氏の音大での講義にテキストとしても使われているようだ。
『Aをください―ピアニストと室内楽の幸福な関係』
練木 繁夫 著
春秋社 (2003/10/1)
*読書メモ*
目次・室内楽ピアニストの領分
アンサンブルのテクニック
弦楽器の奏法に学ぶ
練習室から会場へ
ピアノに向かう身体〜音を創る
楽譜を読み込む
『楽譜を読むチカラ』
ゲルハルト・マンテル 著、久保田 慶一 訳
音楽之友社 (2011/11/12)
*読書メモ*
目次・パラメーターを聴こう
リズム・強弱・アーティキュレーション
音色・テンポ・自分らしさ
演奏のしくみ・特徴・変化
自分らしい演奏を求めて
*参考記事*
《『楽譜を読むチカラ』チェロ奏者からピアノ練習のヒント ♪》
《『楽譜を読むチカラ』からピアノ練習のヒント♪その2》
《『楽譜を読むチカラ』から「いい演奏」のヒント ♪》
【関連記事】
《7分で読めるピアノの本(1)ネイガウス》
《7分で読めるピアノの本(2)ピアニズム》
《7分で読めるピアノの本(3)バレンボイム》
《7分で読めるピアノの本(4)ピアニストの系譜》
《7分で読めるピアノの本(5):シャンドールと井上直幸のピアノ教本》
《7分で読めるピアノの本(6):ピアノ・ノートとシーモアさん》
(注)
このブログの前身『ぴあの研究ノート』時代に書き溜めた貴重な?読書メモ。これを2冊くらいずつ紹介していくシリーズ。なお、「7分で読める」かどうかは本(読書メモ)の長さによるのだが、そのあたりはいい加減なのでお許し願いたい。世の中には「5分で読める…」とか「10分で読める…」というのがあるようで、じゃあ間をとって7分にするか…という安易なネーミングでした…(^^;)。
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