日本語で検索してもほとんど見つからない。青柳いづみこさんのFacebookページに「手首のクッションの勝利」というタイトルで記事が出ていたが、ドミトリ・マスレーエフの「老練さ」を褒めている内容だ。手首のクッションの話(↓)はためになるが…。
「一方のマスレーエフは強い打鍵、手前に弾ききる和音など、すべが手首の「クッション」でいったん衝撃が和らげられているので音がつぶれない。フォルテだけではなく、柔らかく深い音、極上のピアニッシモも綺麗。背筋で支えて投げる、飛ばすのテクニックも自在。前腕が強く、連打もくっきり聴こえる。指のバネも強く、きらめく音も霞のような響きもつくり出すことができる」
仕方ないので、英語でも検索してみた。そうしたら、"SLIPPED DISC" というサイトで面白い記事を見つけた。(冒頭のスクリーンショット)
最初に目を引いたのは "DREARY OUTCOME" という言葉。 "dreary"?、思わず辞書をみたら「つまらない、憂鬱な、悲しい」とある。まぁ、私としてはそこまで言うつもりはないが、ここにも納得できなかった人がいるようだ。
いくつか面白い情報もあったので、記事タイトルと私のメモを新しい順に並べてみる。
ドミトリ・マスリエフ(マスレーエフ)とセルゲイ・レドキン(レジキン)の二人のロシア人は、ウィリアム・ナボレ(William Naboré)というアフリカ系アメリカ人の弟子?だよ、という話。
ナボレ先生は、イタリアにあるコモ湖国際ピアノアカデミーの偉い先生らしい。ちなみに、このアカデミーの出身者にはピョートル・アンデルシェフスキ(アンデルジェフスキ)やユリアンナ・アヴデーエワがいるとのこと。
多くの人が、ルカ・ドゥバルグこそ「最も輝いている才能」だと考えた。しかし審査団は、彼を最下位と評価した。これは不公正だと考えたモスクワ音楽批評家協会は、特別賞を贈り、12月にソロ・リサイタルを開催することにした。
ピアノ部門のファイナリストには、4人の exciting なピアニストがいた。そのうちの一人は際立っていた。(名前は出ていない)しかし、優勝したのはその4人以外のピアニストであった。
しかし、このタイトルで大きな顔写真を載せられたマスリエフ君はちょっと気の毒ではある。
Round 3 を聴いて「ルカ対ルーカス」の予想(次の記事)は変わったようだ。この段階では、ジョージ・リーの評価が高い。「リー対ハリトーノフ」という見方だ。
そのことよりビックリしたのは、「ルカ君、オーケストラとの共演は Round 2 のモーツァルトのコンチェルトが生まれて初めてだった」 と書いてあったこと! Round 3 で顔がこわばって見えたのはそのせいだったのかも…。
しかし、モーツァルトは素晴らしかったし、リストもチャイコフスキーもとてもいい演奏に思えたのだが…。本当だとすれば、すごい才能なのかもしれない。
Round 2 直後の記事と思われる。
この時点では「ルカ対ルーカス」という表題で、ドゥバルグとゲニューシャスの二人の争いとみていたようだ。他の有力候補としては、Maria Mazo、George Li、Daniel Kharitonov の名前が出ている。
まぁ、本当のことが分かるのは、おそらく10年後ということになるのだろうが…。いずれにしても、私が感じたことが、まったくの的外れでもないことが分かったので、少しホッとしている。
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